88: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/06/20(月) 05:22:40.55 ID:TIm4kW2d0
そんな共犯者の様子には構うことなくプロデューサーは、
「お前らも序でに殺して、一緒に埋めてやるよ……、そっちの妹も姉と一緒なら寂しくないだろぉ??」
プロデューサーは、ゆりあに対してナイフで指し示しながら、下卑た笑みを向けて来た。
キッとプロデューサーを睨み付けて、上着のポケットから携帯電話を取り出そうとするゆりあ。
それを見て、プロデューサーはせせら笑いながら、
「ああ、携帯は使えないぞ?? 確認済みだ」
「警察に連絡される前に、お前らを口止めする為に殺して埋めて、
犯行がバレる前に今まで貯めた金を全額降ろして、東南アジア辺りに高跳びだ」
「まあ、コネはあるし…何とかなるだろ……」
「残念だったな、都?! 俺は逃げ切ってやるぜ!? こんな所までガキと二人でノコノコやって来たお前のミスだぁ!!」
勝ち誇ったように都にナイフを突きつけ、宣言するプロデューサー。
だが、都は落ち着き払って冷静にプロデューサーに告げた。
「……残念だが、君はもう詰んでいるんだよ……」
「…ああっ!?!?」
理解できない、とばかりにプロデューサーが訝し気に顔を顰める。
この女は何を言っているんだ、向こうは女と子供でこちらは男、殺傷能力のある武器もある。
麓の車までは走って二十分、女子供が男の脚から逃げ切れる道理は無い。
そして連絡手段も無いときては、打開策は無いではないか……。
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