過去ログ - もしライブ! 〜もしもμ'sのみんながUTX学院生だったら〜 後編
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◆Qe7X7xrNvI
[saga]
2016/06/29(水) 03:38:27.21 ID:8hwFcwIyO
ツバサ「ふふ、幻滅したかしら?A-RISEのリーダーが何言ってるんだ、って」
真姫「え、あ…それは…」
ツバサ「そうよね。自分が欲しくて手を伸ばして、多くの人の夢を蹴り飛ばして私が、私の意志で掴んだA-RISE」
ツバサ「なのに、そうでない自分が欲しい、なんて」
ツバサ「きっと、私はワガママなの。どうしようもなく欲深い…強欲な人間」
ツバサ「これほどの名声を得ても、得られるはずのなかった可能性に、まだ手を伸ばそうとしているんだもの」
ツバサ「ふふっ、むしろそんなだから、優勝できたのかもね。あのラブライブの場にいた誰よりも、欲しがりだったから…かな」
ツバサ「って言っちゃうと、英玲奈とあんじゅにも悪いわね…。私だけの問題じゃないんだし」
ツバサ「でも…そんなありえない可能性だけじゃなくって、できれば今のうちに…学生のうちに体験しておきたかったってこともあるわ」
ツバサ「例えば…負けたかった」
真姫「負ける…?それはつまり、私の世界のA-RISEのように…?」
ツバサ「えぇ、そう。その通り。だからとても羨ましかった。あなたじゃなくて…あなたの世界の私たちが」
真姫「ど、どうしてよ?負ける必要なんてない方がいいんじゃ…」
ツバサ「…そうね。負ける、なんてこと、ないに越したことはないわね。でも…そんな人生は存在しない」
ツバサ「誰かしらがどこかで必ず挫折を味わう。どれだけ必死に努力しようと報われない運命が…必ずある、と私は思ってるの」
ツバサ「でも、その敗北が未来の糧となる。敗北を知っているからこそ…もう負けたくないと、強くあろう、と思う」
ツバサ「このあたりは、絵里と考え方が似ているかもね」
真姫「あ、あぁ…絵里は自分の敗北、じゃなくて他人の敗北を見せることで強くするって考え方みたいだったけれど」
真姫「でも、それなら今からだって…いつかどこかで負ける未来があるんじゃないの?」
ツバサ「えぇ。でもその未来の敗北が…立ち上がれないほどの大敗だったら?」
ツバサ「私たちのアイドルとしての生命を断つほどの、最悪の敗北だったら?」
真姫「あ…っ」
ツバサ「誰しもいつか負ける。でも最初の敗北が、未来につながる敗北か、未来を失う敗北か…それは誰にもわからない」
ツバサ「なら私は、今…学生という取り返しがつく今に、負けておきたかった。これから私はね、敗北を知らないまま、いつかくる挫折に怯えることになるの」
ツバサ「一度でも知っていれば、悔しさも、そこから立ち上がる気力も、どうであったかを覚えていられるのに」
ツバサ「そして、どんな人が私たちに勝ったのか…それを知ることができるのに、って」
ツバサ「なるべく早く、それを体験していたかった、って気持ちも…あるの」
真姫「だけどそれは…」
ツバサ「うん。言っても仕方のないこと。もはやありえない可能性」
ツバサ「今はもう負けることなんてできないし、未来に向けて全力で突き進むしかない」
ツバサ「だから私のこれは悩みというより…未練なのね。あの時ああしていれば、ああ出来れば良かった。そんな…どうにもならない切なさなの」
ツバサ「言っちゃえばほら、マタニティブルーみたいなものよ?きっといつかは気にならなくなる。だからあなたも、深く考えないでいいわ」
真姫「…それは、そうかも…しれないけど」
ツバサ「いつもはこんなこと、誰かに語るなんてしないんだけど…。あなたの前だからかしら?っふ、ごめんね、つまらないのにね…」
真姫「そ、そんなこと…!」
ツバサ「ふ、わぁぁ〜〜…。話疲れたから、かな…。はふ…。眠たくなってきちゃった…」
ツバサ「ごめんなさい、私…先におやすみするわね。明日…頑張るから応援よろしくね…」モグリッ
真姫「あ、ツバサ…」
ツバサ「ふみゅ…。ん…」
真姫「…」
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