過去ログ - モバP「未来から俺がやってきた」
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62: ◆qvf.IClkDc[saga]
2016/06/14(火) 18:43:06.63 ID:S+5+fXgl0
幸子P「ああ。ボクは幸子の告白を受け入れた。彼女を選んだことで、彼女と過ごすプライベートの時間が随分増えたよ。色々な場所に行ったり、食べたり……過ごす場所は付き合う前とあまり変わらなかったけれど、距離が随分近くなった。恋人の距離ってやつだね」
幸子P「楽しかったよ。とても……楽しい日々だった……」
幸子P「ただ変わらなかったこともある。仕事のことだ。幸子は絶対に公私混同はしないで欲しい、仕事に私情を持ち込まないで欲しい……それを強く言っていた」
幸子P「それについてはボクも同意だった。幸子を選らんだからって、幸子を特別優遇するつもりもなかったし、その逆もなかった」
幸子P「ボクは幸子に以前までと変わらない仕事を持ってきた。そして幸子もそれをこなしていった」
幸子P「そうすることが正しいと思ってたんだ」
幸子P「あの日が来るまでは……」
P「あ、あの日……」ゴクリ
幸子P「あれは幸子も同席した会議の場でのことだった。いつものアレだよ。幸子チャレンジの会議」
幸子P「いくつか案が出たが……上司がいきなりとんでもないことを言い出した」
幸子P「エベレストへの登山だよ。馬鹿げてるだろ? 今までのチャレンジとは話が違う。危険過ぎた」
幸子P「ボクは当然無理だと言った。いくら経験のあるプロが同伴するからといって、あまりにも危険すぎると」
幸子P「だが当時、ボクの状況は悪かった。付き合っているのはバレていなかったが、1人のアイドル……幸子に肩入れし過ぎている、特別な感情を持っているのでは……そう思われていたんだ。実際間違ってはいなかったからね」
幸子P「だからボクが意見を出せば出すほど……自分の状況が悪くなっていった。冷静だったなら話は別だったけど、その時のボクは痛いところを突かれて焦っていた」
幸子P「そんなボクを見て……幸子が言ったんだ。『やりますよ。カワイイボクなら、登山なんて簡単ですよ!』と。ボクにウィンクをしながら」
幸子P「その言葉で企画は決まった」
幸子P「……この時、幸子を止めていれば……今でも悔やむよ」
P「ということは……その企画で……」
幸子P「ああ、そうなんだ。その企画で幸子はボクの手の届かない場所に……」
P「……」
幸子P「……」
幸子P「頼む。ボクのようにならないでくれ。ボクの間違っていた選択を……キミは選ばないでくれ……」
P「ああ」
P「幸子を選ぶとは限らないけど……約束するよ」
幸子P「そうか……ありがとう」
幸子P「その言葉を聞いて安心した。これで安心して未来に帰れるよ」
幸子P「さて、明日は幸子が帰ってくるし、部屋の片付けをしないとな」
P「え、生きてんの!?」
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