過去ログ - モバP「未来から俺がやってきた」
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93: ◆qvf.IClkDc[saga]
2016/06/14(火) 23:35:56.46 ID:S+5+fXgl0
桃華P「私は自分に好意を寄せるアイドルの中から桃華を選んだ。最も彼女に惹かれていたからね」

桃華P「そして私と桃華は幸せな、薔薇色人生を過ごしました。めでたしめでたし――と、人生そこまで上手くはいかない」

桃華P「当然周囲の反対があった。なにせ彼女は櫻井財閥の令嬢だ。一方の私はしがないプロデューサー。吊り合うはずもない」

桃華P「桃華は言ったよ。『わたくしにはPちゃまが居てくれればそれでいいの。他の人なんて……』と。まさか12の娘に駆け落ちを提案されるなんて思っていなかったよ。それも一時の迷いなどではなく、本気で彼女はそう言っていた」

桃華P「だが私はその選択を選びたくはなかった。彼女はまだ幼い。家族から引き離すなんて考えたくもなかったし、彼女が家族を愛していることは十分に分かっていた」

桃華P「そんな時に桃華の祖父……桃華財閥を1代で巨大財閥までに築き上げたその祖父が私に1つの試練を課した」

P「試練ってのはつまり、桃華との関係を認めさせる……」

桃華P「そういうことだ。ちょうど桃華財閥が新しく興したばかりの会社――それを軌道に乗せ、十分な利益を出すこと。それもプロデューサー業を続けつつ……それが私への試練だった」

桃華P「私は迷ったよ。会社の経営なんてテレビゲームでも触れたことのない、全くの素人だったからね。その上プロデューサー業も平行して……だがそれでも桃華の為に……私はその提案に乗った」

桃華P「それからの日々は……私にとって試練の連続だった」

桃華P「日中はプロデューサー業をしつつ、合間の時間で会社に指示を出す。合間の時間、夜は深夜まで経営の勉強……眠る時間なんて殆どなかったよ」

桃華P「プロデュース業が休みの日は会社に出て、直接社員に指示を出す……全く、自分のことながらよく死ななかったと思うよ」ハハッ

桃華P「最初の1年ははっきりいって、目も当てられない惨状だった」

桃華P「軌道に乗せるどころか、会社を何とか潰さないだけで精一杯。本業のプロデュース業にも支障は出る。体調を崩して倒れる……そんな日が続いた。頭の中でやるべきことを処理ができず、常に頭痛と吐き気に襲われていたよ」

桃華P「そんな辛い日々が続いた。それでも逃げ出さなかったのは……桃華がいたからだ。彼女はいつだって私の側にいて、私を支えてくれた。時間もとれず、まともに恋人として相手を出来ない私を献身的に支えてくれたんだ」

桃華P「そんな彼女が居たらからこそ、私は血反吐を吐きながらも綱渡りのような日々を歩み続けた」

桃華P「勿論桃華だけじゃない。他のアイドル達、ちひろさん、同僚……みんなの協力があってこそ続けられた日々だった。特につかさには世話になったよ。彼女の助言と手助けがなければ、会社はとっくに潰れていた」

P「……」ゴクリ

P(何だか、本当に信じられない。目の前にいるのは確かに未来の自分で、でもその口から語られるのは、今ままで俺が歩んでいた人生からはとても考えられない人生で……)

P(それでも彼が語る10年は、俺が歩むかもしれない道で……)

P(俺、今……凄い貴重な経験をしてるんじゃないだろうか……)ドキドキ


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