11:名無しNIPPER[saga]
2016/06/12(日) 09:37:52.94 ID:B8QMf6Gi0
「初春、どうかしまして?」
『もう、何処ほっつき歩いてるんですか白井さん』
いつもどおりの初春の、甘ったるい声だった。が、それには緊張めいた厳しさが混じっていた。
「急用ですの?」白井は予感が的を抜くのを感じた。
『ええもちろんです、ああもうとにかくこれからGPS情報を送るので現場に急行してください。学生がスキルアウトに襲われてるんです』
「まったく、今週だけで何度目かしら。了解ですの」
すぐさま電話を切り、白井は辟易しながら受信したGPS情報に目を通してみた。どうやら、現場までは500メートルと離れていない。彼女の能力ならば目と鼻の先といえる距離だった。
「さては急な仕事ね、手伝おっか?」
事態を察した美琴のニヒルな笑みを、白井は手で制した。そして語気を強めて言った。
「結構ですの。以前より再三申し上げておりますが、これは風紀委員の任務」彼女は腕に緑の腕章を通しながら、「くれぐれも余計な気は起こさないようにしてくださいですの」そしてバスの上から姿を消した。
あとには美琴がぽつんと残された。(あれ、、運賃とかってどうなるんだろう)
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