過去ログ - 岡崎泰葉「十年後の私と十年前のあなたへ」
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5:名無しNIPPER[saga]
2016/06/12(日) 20:23:49.77 ID:A+Nn5pwS0
 そんなことを話していると注文したコーヒーが来た。私は砂糖とミルクを入れるが、Pさんは入れていない。……そう言えばそうだったな、と思う。それを見たアイドルが真似をして、苦い苦いと言っていた光景を思い出す。

「……そう言えば」

「ん?」

「Pさんは、どうして私をスカウトしたんですか?」

「ファンだったから……と言うか、プロデュースしたかったから、かもな。アイドルになったら絶対に輝くぞ、って」

「私情たっぷりですね」

「いや、まあ、そうなんだが……アイドルになる前のお前も結構悩んでただろ? 俺と会ったばかりの時なんて、『芸能界は華やかなだけの世界じゃない』とか言ってたしな」

「……あの頃の話をされると恥ずかしいですね」

「そうか? 俺はいくらでも言えるぞ。『パレードなんて全部造り物……』とか」

「だから……もう。Pさん、嫌いです」

「ぐっ……泰葉に嫌いって言われるとかなり辛いな」

「本気の演技で言ってあげましょうか?」

「それやられると本気で落ち込むからやめてくれ」

「ならそうする必要がないようにして下さいね?」

「……わかった」

 そう言って、Pさんはコーヒーがのカップに口を付ける。私もコーヒーを飲み、ほっと息をつく。



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