過去ログ - 依田芳乃と石ころと願い -SS速報VIP

過去ログ - 依田芳乃と石ころと願い

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1: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2016/06/12(日) 22:35:37.48 ID:4hjOoLz40
依田芳乃と出会ったのは、今でも奇跡なんだと思っている。

その日アイドルのスカウトをするため外を歩いていた俺は、もう昼過ぎだというのに一人もスカウトできずにいた。

社長は「歩いていればティンッとくる人がいるものだよ」と言っていたけれど、そんな運命の相手みたいな出会いがはたしてあるのだろうか。

次からは道行く女性にもっと声をかけていこうと決めた時、道の途中に神社へ続く階段があることに気付いた。

やれることはやっておこう。

俺は階段を登り、神社の賽銭箱に五円玉を入れて祈った。

(トップアイドル並みの魅力を持つ……)

違う。

(トップアイドルの器を持った……)

そうじゃない。

そんなことは大切じゃないんだ。

俺にとって一番大切な願いは。

「俺と一緒にトップアイドルを目指してくれる子に巡り会えますように」

「よびましてー？」

「えっ？」

いつの間にか、背後に和服を着た少女が立っていた。

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2: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2016/06/12(日) 22:36:33.52 ID:4hjOoLz40
社長は「ティンッとくる」と言っていたけれど、とんでもない。

少女を見た瞬間、もっと衝撃的で圧倒的で神秘的な感覚が全身を駆け巡った。

言葉でいうなら、そう「ぶおお！ときた」とでも言えばいいのだろうか。まるで暴風を正面から受けたような感覚だ。

以下略

3: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2016/06/12(日) 22:38:24.19 ID:4hjOoLz40
芳乃は不思議な子だった。

出会いが不思議だったのだから、本人が不思議でも驚きはしないけれど、それでも変わった子なのは事実だった。

芳乃は、古風と言えば聞こえはいいがはっきりと世間知らずと言った方が近い。

以下略

4: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2016/06/12(日) 22:40:03.54 ID:4hjOoLz40
しかしスマホも知らないとは。

逆に現代日本でどうやって過ごしていればそんな娘さんに育つのか気になるほどだ。

それとなく聞いてみたところ、なんでもずっとばばさま(芳乃のお祖母さんでいいのだろうか？)と生活をしていたらしく、また修行中の身ゆえ都会の文化には少し(自称)疎いのだという。

以下略

5: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2016/06/12(日) 22:42:32.01 ID:4hjOoLz40
特技は失せ物探し。

理屈はわからないが、芳乃は探し物が得意で、芳乃と出会う前に無くしたペンでさえ、ひょいと見つけてしまうのだ。

夏はリモコン探すので大活躍しそう。

以下略

6: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2016/06/12(日) 22:44:03.61 ID:4hjOoLz40
趣味は石ころ集め。だから渋いって。

俺にはよくわからないよさげな石を芳乃は大事そうに拾っている。

ふと気になって芳乃が拾わなかった石を掴んで、聞いてみた。

以下略

7: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2016/06/12(日) 22:46:48.23 ID:4hjOoLz40
このように少し、いやかなり変わった女の子である芳乃だが見た目は１６歳には見えない幼さで、変わった行動もおばあちゃんっ子のような愛らしさを感じさせる。

そしてなにより、芳乃は出会った時に言ったように、アイドルに対しては真剣に向き合ってくれた。

「歌と舞は心得がありましてー」と言っていたけれど、レッスン内容はおそらく今まで経験したことのないものだろう。それでも真摯に向き合ってくれている。

以下略

8: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2016/06/12(日) 22:48:28.18 ID:4hjOoLz40
芳乃がランクアップした次の日、俺はパソコンの前で悩んでいた。

芳乃のアイドルランクが上がったわけで、やはりここは芳乃を祝うために何か美味しい物を食べさせてやりたい。

しかしここで一つ問題があった。

以下略

9: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2016/06/12(日) 22:49:06.93 ID:4hjOoLz40
あーでもないこーでもないと悩んでいた俺に、背後から声がかかる。

「そなたー、何かお悩みでしてー？」

「ああ、ちょっとな」

以下略

10: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2016/06/12(日) 22:51:05.77 ID:4hjOoLz40
少し気恥ずかしいけれど、せっかくリクエストを貰ったんだ。大人しく従うことにしよう。

「じゃあ、ファミレス行くか。好きなの頼んでいいぞ。今日は特別な日なんだからな」

「では、ハンバーグを所望しますー」

以下略

11: ◆8ozqV8dCI2[saga]
2016/06/12(日) 23:12:03.82 ID:4hjOoLz40
「なあ、芳乃」

帰り道、隣を歩く芳乃に声をかける。

「また良いことあったら、お祝いしよう。次のランクアップとか、ＣＤデビューとか。トップアイドルになった時とか」

以下略

12: ◆8ozqV8dCI2[sage]
2016/06/12(日) 23:12:47.89 ID:4hjOoLz40
一旦ここまでです。

13:名無しNIPPER[sage]
2016/06/12(日) 23:19:49.09 ID:aiXc7j8ao
それはもしかして、一緒に行くのが嬉しいのでは

Ｐもげろ

14:名無しNIPPER[sage]
2016/06/12(日) 23:56:14.02 ID:7bRVQz0ro
普通につまらん
なにが楽しくてこんなことしてるんだ

15:名無しNIPPER[sage]
2016/06/13(月) 00:31:38.91 ID:BIDDY1Uqo
ほのぼのしとるなぁ

16:名無しNIPPER[sage]
2016/06/13(月) 01:07:13.46 ID:3TSDoRQLO
最高でしてー
乙でしてー

17:名無しNIPPER[sage]
2016/06/13(月) 02:21:26.15 ID:ydOlG6HAO
このPはきっと千葉県民だな

18:名無しNIPPER[sage]
2016/06/13(月) 02:36:51.30 ID:P9y3XGZuo
期待してるのでしてー

19:名無しNIPPER
2016/06/13(月) 10:50:07.65 ID:rU7F0mcAo
この雰囲気すきだわ

20:名無しNIPPER[sage]
2016/06/13(月) 15:12:21.47 ID:VoenfIK0O
最高だぜ

21:名無しNIPPER[sage]
2016/06/13(月) 19:58:27.03 ID:osbKq739O
でしてー、でしてー

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