過去ログ - 理樹「ハグ魔と化すおまじない?」
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39:名無しNIPPER[saga]
2016/06/16(木) 21:53:32.66 ID:73Bnf20IO
裏庭
理樹「その〜……来ヶ谷さんから聞いてるとは思うんだけどさ」
西園「分かっています。来ヶ谷さんから抱きしめてしまうおまじないをかけられて抱きしめてしまったんですよね」
理樹(うーん。聞いてて信じられそうにない言い訳だ)
理樹「で、でも聞いてよ!本当に誤魔化そうとするならこんなにバカみたいな理由にするはずないでしょっ!?」
西園「いえ。別に疑っている訳ではありません。来ヶ谷さんが改めてわざわざ説明しにきたくらいですし。仮にそれが嘘だったとしても、きっと私のための嘘なんでしょう」
理樹「西園さん……」
西園「話はそれだけですか?」
理樹「いや、あの……だからさ。僕も悪かったとは思ってるから…これからはまたいつも通り接してほしいなー……というか…」
西園「はぁ……。分かりました。私も鬼ではありません。直枝さんにここまで言わせては許さない方が失礼です」
理樹「西園さん!」
西園「それでは読書をしたいのでいいですか?そこに座っていたいなら、どうぞ」
理樹「分かっ……!」
理樹(視界が少しの間、黒で塗りつぶされた。その暗黒空間の中心には星のような光が瞬いていた。マンガやアニメでよくある、殴られると頭に浮かび上がる星はこの事を言うんじゃないだろうか)
理樹(とにかくその光が見えてから、僕は洗脳されたのかというほど頭の整理がつかなくなってしまった。脳が電極をつけられて他の誰かに操られたかのように身体が言う事を聞かない)
理樹「…………………」
西園「…………………」
理樹(そして僕の目は西園さんを見ていた。そして気付いた。きっと僕の身体は西園さんにもキスする気なんだと)
理樹「〜〜〜っ!!」
理樹(しかし、悲しい事に無防備な西園さんに対して警告するための舌さえ動かなかった。今の僕は獲物に静かに忍び寄る蛇そのものだった)
西園「……………なんですか?」
理樹(やっと西園さんが気付いた。しかし、気付いたのは僕の荒い鼻息が西園さんの髪に揺れたからだった。ということは、つまり、もう手遅れだ)
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