18:名無しNIPPER[saga]
2016/06/15(水) 00:55:34.65 ID:sf9XWsg90
途中から震えていた私の言葉を、彼は眼を閉じて最後まで受け止める。
私が何も言わなくなったことに気付いて、ゆっくり目を開く。
吸い込まれそうな、穏やかな彼の瞳が私の視線と交わり、見つめあう。
どれくらいそうしていたのかわからない。それでも彼は、やがて口を開き、私の罵声にこう言い返す。
「ありがとうございます。俺、向こうでも頑張ります」
溢れそうになった感情を、最後の力で無理やり押し込める。
「なんですか、それ。喧嘩しましょうっていったじゃないですか」
「罵声を言うから言い返せ、としか言われてませんから。ちゃんと約束は守りましたよ」
「屁理屈ばっかり。そういうところ、本当に嫌いです。大っ嫌いです」
「うん」
45Res/32.51 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。