過去ログ - 凛「店番してたらアイドルがやってきた」
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1:名無しNIPPER
2016/06/15(水) 20:17:08.21 ID:+qrDv0je0
※何番煎じかわからないネタかと思いますがご容赦下さい。

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2:名無しNIPPER
2016/06/15(水) 20:17:59.52 ID:+qrDv0je0
私にとっての季節の移り変わりは、小さいころから見てきたお店の風景。
花たちによって店内が少しずつ色鮮やかに塗られていく様子が、私は好きだった。
長かった冬も過ぎようとしていて、今年も店内に彩りが増えていく。そんなある冬の終わりの日のこと。


3:名無しNIPPER
2016/06/15(水) 20:18:45.97 ID:+qrDv0je0
アーニャ「ズドラーストヴィチェ……こんにちは、リン」

凛「いらっしゃい、アーニャ。珍しいね、どうしたの?」

アーニャ「はい、今日はミナミの部屋でお茶会をします。なので、お土産を持っていこうと思いました」
以下略



4:名無しNIPPER
2016/06/15(水) 20:19:38.06 ID:+qrDv0je0
アーニャ「リン、これはラマーシュカ……カモミールですね?」

凛「うん、そうだよ。これから春にかけての花だね」

アーニャ「白くて可愛いです。それに、この香り……子供のころを思い出します」
以下略



5:名無しNIPPER
2016/06/15(水) 20:20:48.50 ID:+qrDv0je0
アーニャ「あとはパドソールニェチニク……ヒマワリも、国花ですね」

凛「ひまわりもなんだ。ロシアってイメージないかも」

アーニャ「日本では珍しいですが、ロシアでは食用ヒマワリの生産量が世界一です」
以下略



6:名無しNIPPER
2016/06/15(水) 20:22:23.73 ID:+qrDv0je0
凛「お待たせしました。どうぞ、鉢だから気を付けてね」

アーニャ「スパシーバ、ありがとうございました。次は、リンも一緒にお茶会しましょう」

凛「うん、ありがとう。楽しみにしてる。また事務所でね」
以下略



7:名無しNIPPER
2016/06/15(水) 20:23:29.99 ID:+qrDv0je0
街には連日雨が降り続いていた。関東地方の梅雨入り宣言から数日、もうずっと太陽を見ていない。
出入り口から外の様子を伺っても通行人は普段よりずっと少なく、逆に店内の湿度計の針は普段よりずっと高くを指していた。
わざわざ雨の日に花を買いに来る人なんて、そう滅多にいないもんね。これなら配達の手伝いについて行った方がよかったかなぁ、雨の中で積み降ろすの大変そうだし。
レジカウンターで本日何度目かのため息をついたとき、その滅多にいないお客さんがやってきた。そんなある梅雨の日のこと。



8:名無しNIPPER
2016/06/15(水) 20:24:51.10 ID:+qrDv0je0
幸子「こんにちは!雨の日もカワイイボクが来ましたよ!」

小梅「あ、あんまり大声出したら、迷惑かもしれないよ……」

輝子「こ、ここが凛さんの家、か……」
以下略



9:名無しNIPPER
2016/06/15(水) 20:25:55.62 ID:+qrDv0je0
凛「なんか一気に賑やかになったなぁ……それで、花は買ってく?」

小梅「うん、せっかく近くまで来たから、凛さんのお店に行ってみようって……えへへ」

幸子「自室に花があるのもレディーの嗜みですからね!」
以下略



10:名無しNIPPER
2016/06/15(水) 20:27:32.89 ID:+qrDv0je0
凛「これはどう?季節感あるし」

輝子「ア、アジサイだね」

小梅「これなら、色もたくさんある、ね……綺麗」
以下略



11:名無しNIPPER
2016/06/15(水) 20:29:04.89 ID:+qrDv0je0
凛「お待たせしました、なるべく早めに出してあげてくださいね」

輝子「り、凛さんが敬語だ……!」

凛「そ、そりゃお店だし、みんなお客さんだもん」
以下略



12:名無しNIPPER
2016/06/15(水) 20:30:18.50 ID:+qrDv0je0
小梅「花言葉って、ひとつの花にひとつじゃないんだね……し、知らなかった」

凛「うん、同じ花でも反対の意味の花言葉だってあるくらい」

輝子「ち、ちなみにキノコにも、花言葉があるよ……」
以下略



13:名無しNIPPER
2016/06/15(水) 20:31:17.19 ID:+qrDv0je0
凛「あ、そういえばガクアジサイにはホンアジサイとは違う花言葉があるよ」

幸子「何ですか?きっとボクを象徴するような素敵な花言葉なんでしょうね!」

凛「ガクアジサイ固有の花言葉は“謙虚”」
以下略



14:名無しNIPPER
2016/06/15(水) 20:31:57.13 ID:+qrDv0je0
暑さが日に日に増して、立っているだけでも汗が噴き出してくる。
遠くの空に入道雲ひとつ、本日は晴天なり。今日はこの夏最高の暑さらしい。
蝉の大合唱があちこちで聞こえ、熱したアスファルトからの照り返しは陽炎を生んで先の景色をゆがませていた。
店先に打ち水をして少しでも涼しくしようとするけど、文字通り焼石に水。
そんなとき、揺らめく道の先から猛ダッシュしてくる人影が一人。そんな真夏日のこと。


15:名無しNIPPER
2016/06/15(水) 20:33:25.22 ID:+qrDv0je0
茜「凛ちゃんじゃないですか!おはようございます!今日も良い天気ですねっ!」

凛「おはよう茜。うん、今日も暑いのに元気だね」

茜「はいっ!夏が暑いのは当たり前です!そして私が元気なのも当然ですっ!」
以下略



16:名無しNIPPER
2016/06/15(水) 20:34:26.73 ID:+qrDv0je0
凛「はい、タオルと麦茶」

茜「ありがとうございますっ!っぷはー!汗を流した後の一杯は格別です!」

凛「汗もちゃんと拭かないと冷えるよ」
以下略



17:名無しNIPPER
2016/06/15(水) 20:35:54.08 ID:+qrDv0je0
茜「菊以外にもたくさん咲いてますね……あ、ヒマワリもあります!少し小さいです!」

凛「切り花用のだからね。茜はヒマワリ好き?」

茜「はい、好きです!こう……『花!』『茎!』『葉っぱ!』とパーツが雄々しくて潔さを感じます!」
以下略



18:名無しNIPPER
2016/06/15(水) 20:37:52.18 ID:+qrDv0je0
凛「太陽、か……茜はヒマワリって漢字で書ける?」

茜「漢字で、ですか?……わかりません!」

凛「向日葵って書くんだけど、これは花が太陽の方向を追って動くからなんだって」
以下略



19:名無しNIPPER
2016/06/15(水) 20:39:16.10 ID:+qrDv0je0
茜「こんなに沢山ありがとうございます!でも凛ちゃんにもお金出させてしまって……」

凛「気にしないで。事務所にヒマワリがたくさんあったら皆さん元気になる大作戦、だっけ?私は良いと思うし、協力するよ」

茜「このヒマワリは私が責任をもって事務所に届けます!!」
以下略



20:名無しNIPPER
2016/06/15(水) 20:39:59.48 ID:+qrDv0je0
秋も大分深まって木の葉も落ち始める。
日照時間も日に日に短くなってきた。秋はつるべ落とし、だっけ?
日もだいぶ傾いて、そろそろ片付け始めようかと店先に出ると、不意に声をかけられた。そんな秋の日のこと。


21:名無しNIPPER
2016/06/15(水) 20:41:35.36 ID:+qrDv0je0
楓「あら、こんにちは凛ちゃん。それともこんばんは、かしら?」

凛「楓さん。ええと、お疲れ様です」

楓「ふふ、お疲れ様、ならいつでも大丈夫ね。秋なのにおつかれサマー、なんて」
以下略



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