過去ログ - 【FEif】カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」―4―
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983: ◆P2J2qxwRPm2A[saga sage]
2016/12/25(日) 00:06:49.04 ID:VNmWVmvk0
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 時計の針が誕生日を通り過ぎた部屋の中で、リリスの寝息が静かに漂ってる。
 胸の中に納まって心地よさそうに眠っている姿を見てると、胸の中が途端に熱くなって大きく深呼吸した。
 今日はずっと心臓が鳴りっぱなしで、それは数日前からずっとのことだった。。

「……リリス、ごめんなさいなの」

 あの日、リリスがピエリの誕生日を知らないことがとっても嬉しかった。何でも言うことを聞いてくれるかもしれないって思って、リリスに誕生日だけピエリのメイドさんになってほしくて、だから今日のことをお願いした。
 リリスはすぐに受け入れてくれて、朝から言われた通りの服を着てピエリの下に来てくれた。メイドのみんなと話し合って、ドレスの事とかも全部リリスが決めてくれるように段取りも組んでた。
 リリスといるととっても楽しくて、時々胸が熱くなって、なのに時々しょんぼりってしちゃう。そして、今はとっても胸がドキドキしていて、リリスの顔が触れている胸がの音が聞こえちゃうんじゃないかって、手が少し震える。
 心地いいけど、なんだか痛い、嫌じゃないけど、好きじゃない。よくわからないものがピエリの中にあった。
 それから逃げだせるかもしれないって、メイドに教えられたことがあって、それをしようって思った。
 だけど、それを誕生日の内に頼めなかった。だって、それを誕生日の内にお願いしたら、多分リリスはすぐにしてくれると思う。リリスは仕事とか使命とか、ピエリが良くわかってないものを割り切ってできる子だと思うから。
 だけど、今日ドレスを選んでくれた時、リリスはピエリが選んだものじゃないものを選んでくれた。ピエリにはとっても似合わないと思ってた白いドレスも、リリスに選ばれたら着たいってすぐに思えた。


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