過去ログ - シックス・イヤーズ・レイター【名探偵コナン】
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3: ◆OU/gRaFEJ2[saga]
2016/06/19(日) 18:00:44.66 ID:IA7zOUmE0



カウンター・キッチンでは、赤いケトルが笛を吹いていた。灰原は、熟れた手つきで三人分のコーヒーを作り、向かい側に腰掛けた新一と阿笠に差し出した。それから、自分はキッチンに立ったままカップに口をつけた。

「サンキュ灰原」、「すまんのぉ、哀くん」、口々に礼をいう彼らに、彼女はなんでもないと首を振った。

「別に、いつものことだから。ここを喫茶店か何かと勘違いしている探偵さんには、特にね」

灰原のジトっとした目つきには、さすがの新一も苦笑した。元の身体を取り戻してから、かれこれ六年、とりわけ米花町に探偵事務所を開いてからの数ヶ月は、ほぼ毎日博士の家に入り浸っていた。そしてそこでは、毎度のように灰原がバリスタ役だった。






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