33: ◆JgoilToZJY[saga]
2016/06/20(月) 06:36:44.85 ID:9fy5FiS10
「まあ、許してくれるよ村のみんなも。優希ちゃんが騒ぎ起こすのなんて、よくある事だしね」
「……なんか毒舌入ってきてないか? 咲ちゃん」
「き、気のせいだよ」
鳥の鳴き声がする。
見上げると、鳥が、自由に空を飛んでいた。
きっと、私の祈りを届けてくれるだろう。遠くに住むあなたにも。
これからもずっと。
ざりっ!
その足音は、はっきりと耳に届いた。
振り返って、五体満足の京ちゃんが歩いてくるのを認識した時、私の世界は光に包まれた。
京ちゃん以外、見えなくなって、駆けつけて、その体に飛びついた。
「おいおい、咲。そんな死体が生き返ったみたいな反応されると、正直困るぞ……?」
「実際おんなじようなものだじぇ。ま、私は信じてたけどな! てか、そういうトコがずるいって言ってるのに、咲ちゃん……」
どう思われたっていい。
今はこの喜びを、放出したい……
「おかえり、京ちゃん……」
しゃがれ声で囁いた言葉は、彼の胸に届いただろうか?
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