過去ログ - 高垣楓「オッドアイで難聴系アイドル……。いえーい」
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13: ◆9uYfwZ5Rhzmp[saga]
2016/06/23(木) 23:13:36.22 ID:em5bqofG0

それから、私は自分の耳の不調を実感することとなった。

事務所で皆が談笑する声がよく聞こえない。
子供達がパタパタと走る音が聞こえない。
以下略



14: ◆9uYfwZ5Rhzmp[saga]
2016/06/23(木) 23:26:24.12 ID:em5bqofG0

結局プロデューサーに相談してお医者さんに罹ったけれど、どうして今になってこうも不調になったのかは、まったくの原因不明。
むしろ、今までなんの問題もなく、チャームポイントとして使ってこれたのが不思議でならないそうで。
ともかく、現代医療では治療法もないそうで。

以下略



15: ◆9uYfwZ5Rhzmp[saga]
2016/06/23(木) 23:37:40.64 ID:em5bqofG0

翌日から、私には手帳が渡された。
補聴器が安く買える魔法の手帳。
毎日の通勤の電車が、少し安くなる魔法の手帳。
耳が聞こえなくなる代わりに、私に手渡された魔法の手帳。
以下略



16: ◆9uYfwZ5Rhzmp[saga]
2016/06/23(木) 23:47:45.46 ID:em5bqofG0

……とは言っても、私ももういい大人だし、少しずつだけど身体の不調は実感していたから、現実を受け入れられないなんて事はなかったけれど。

ふぅ、なんて考え込んでいるといつもの駅に到着。
駅員さんに魔法の手帳を……、見せずに、いつも通り魔法の自動で運賃を支払ってくれる定期券を、ピッとしましょう。
以下略



17:名無しNIPPER[sage]
2016/06/23(木) 23:50:28.43 ID:oWpbNv9Do
翌日…?
即日発行されるもんだっけ


18: ◆9uYfwZ5Rhzmp[saga]
2016/06/23(木) 23:54:03.45 ID:em5bqofG0

プロデューサーが来てくれるまで、どうも暇です。
ふと思い立って補聴器を外してみる。ひと月前よりもさらに難聴になっているのだけど、たまには機械を通さずに生の空気が運んでくれる音に耳を晒す。
ごめんね、晶葉ちゃん。せっかくパワーアップして貰ってるのに。

以下略



19:名無しNIPPER[sage]
2016/06/23(木) 23:56:38.10 ID:7Zj/Sb9Mo
>>17
そこはフィクションってことでいいんじゃね?
ちなみに身体4級の手帳持ってる俺は発行まで1ヶ月弱だった


20: ◆9uYfwZ5Rhzmp[saga]
2016/06/24(金) 00:02:19.75 ID:UfyC/ZQs0

私の耳は、ある日突然不調を起こし、どんどんその機能は衰え、今やなにも聞こえなくなる寸前。

まるで、ある日突然アイドルとしてデビューして、どんどん人気者になって、今や誰もが知ってるアイドルになる寸前。

以下略



21: ◆9uYfwZ5Rhzmp[saga]
2016/06/24(金) 00:13:01.02 ID:UfyC/ZQs0

「ーーーーーー…、ーーーー……。ーーーーーーー、ーーーーー」

あら、顔をあげてみると目の前にはプロデューサーさん。
俯いて考え込んでいた私に話しかけてくれていたみたいで。でも、なぜかそんな彼の表情は暗かった。
以下略



22: ◆9uYfwZ5Rhzmp[saga]
2016/06/24(金) 00:17:34.13 ID:UfyC/ZQs0

さて、プロデューサーをからかうのもここまでにしましょう。
耳にまだまだなれそうにない、重たい物を取り付ける。
慣れたら、この僅かな重さもなんとも思わなくなるんだろうな。
この重みを感じている間が、私が以前の私であった事の証だと思うと、なんだかとっても切ない。
以下略



23: ◆9uYfwZ5Rhzmp[saga]
2016/06/24(金) 00:19:48.98 ID:UfyC/ZQs0
ここで一旦ストップです。


なんの手帳かは一言も言っていないのでセーフ……。すいません、ただの屁理屈ですすいません。


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