8:名無しNIPPER[saga]
2016/06/24(金) 02:54:13.58 ID:fK/PMVIm0
「えー、私もう飽きたよ。店番するのめんどい。」
「お前それでも和菓子屋の娘かよ、ったく…。
それじゃ、迷惑かけたな嬢ちゃん。こいつは俺が責任持って連れて帰るから」
「あ、はい。お願いします…?」
「わ、ちょ、無理やり引っ張らないでって!…やすはー!」
「は、はい!」
「明日もまた来るからねー!またねー!」
「は、はい!また明日!」
そうやってお姉さんは帰っていった。
お父さんといい、まるで嵐のように現れて去っていってしまった。
私はポツンとそこにつっ立っていたが、帰ってきたお婆ちゃんから
「あら、泰葉。掃き掃除は終わったのかい?」
と聞かれてやっと自分が掃き掃除をしていたことを思い出した。
掃き掃除を再開しながらさっきのお姉さんのことを考えていた。
(あの制服のお姉さん…周子って言ってたっけ…。また明日とか言ってたけど本当に来るのかな…)
そんなことを考えながら竹箒を動かしていた。
こうして私と周子お姉ちゃんの初めての出会いはあっさりと終わってしまったのである。
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