過去ログ - 【モバマスSS】欲しがりありすのおねだり奮闘記A−SIDE
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6: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/06/24(金) 07:11:53.22 ID:Vecv5KXU0
そんな折、私は当時見ていたテレビ番組の、魔法少女アニメの懸賞に幸運ながら当選した。


当時としてはかなり凝った作りの、プラスチックの宝石が散りばめられたピンク色のペンダントで、
当時の私はまるで宝物が当たったかのように大喜びで首に掛け、大いに家族に自慢したものだ。


そのまま秘密にしていれば良かったのだが、子供というものは宝物を手に入れるとどうしても周りに自慢したくなるものである。


私も例外ではなく、特に仲の良かった同じクラスの真子ちゃんだけには、その秘密を明かした。


真子ちゃんもその番組のファンだったので、盛大に喜んでくれ、また同じくらい羨ましがり、私に何度も見せてくれ、とせがんできた。


私も別に嫌ではなかったのでその願いを快諾し、その日の放課後に隣町の真子ちゃんの家まで見せに行くことになった。


だが、私には一つだけ気を付けなければいけないことがあった。


「彼女」も、またその魔法少女番組の大ファンであり、親にせがんで番組の懸賞に何通もの葉書を送っているのは周知の事実だった。


ペンダントを持ち運んでいる所を彼女に見つかりでもしたら、取り上げられるのは火を見るよりも明らかである。

私は、

『みーゆちゃん!』

と、わざとらしく名前を伸ばして呼んでくる彼女の嫌らしい顔付きを思い出し、ぶるっと一つ身震いをした。


私は家に帰ると、大事に勉強机の棚に仕舞ってあったペンダントをハンカチで何重にも包み、
ポケットにしまい込むと手で隠すようにして隣町の真子ちゃんの家まで駆け出していった。




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