6:名無しNIPPER
2016/06/25(土) 02:24:09.23 ID:8rnfgebV0
家にもうすぐ着くというところでおもむろにお兄ちゃんが口を開く。
「……なぁ、小町」
「なぁに?」
「大丈夫か?」
その一言ですべてを察した。お兄ちゃんが誘ってくれた理由も。いつもよりちょっぴり優しかったのも。
ちゃんと小町を見てくれて、心配してくれて、気遣ってくれた上での行動だってこと。
「頑張れなんて言わない。……でも無理はすrってうお!」
言葉の途中でお兄ちゃんに正面から抱きつく。お兄ちゃんは初めは慌てていたけど少ししたら左手を背中に回して頭を撫でてくれた。
真冬の深夜。寒いはずの路上の上で感じるのはお兄ちゃんの"ぬくもり"だけだった。
「…………よし!もう"大丈夫"だよ!お兄ちゃん」
「…そうか。それなら良かった」
お兄ちゃんから離れ、また手を繋ぎ歩き出す。家はもう目と鼻の先だ。
家に帰ったらアイスを食べて、少し上がった体温を下げることにしよう。
了
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