過去ログ - 渋谷凛「10センチを埋める雨」 -SS速報VIP

過去ログ - 渋谷凛「10センチを埋める雨」

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1: ◆kXGFzRinFumi[saga]
2016/06/29(水) 01:52:00.84 ID:MjJrsZex0

現在、私とプロデューサーは喫茶店で雨宿り中。

プロデューサーはコーヒーを、私はクリームソーダをそれぞれ頼んで雨が止むのを待っていた。

......かれこれ1時間くらい。

「止みそうもないなぁ」

痺れを切らしたのか、腕を組んで外を眺めていたプロデューサーがぽつりと呟く。

「そうだね」

既に空っぽになったグラスから目を離し、私はそう返す。

「悪いけど、少しここで待っててくれよ。傘、買ってくるから」

そう言ってプロデューサーは席を立つ。

「なんか、ごめんね。私のワガママでこんなことになっちゃって」

「気にするなって。まぁ待っててくれ」

プロデューサーは私の肩をぽんっと叩くとそのまま店の外へ。

ざーざー降る雨の中スーツで全力疾走している姿がすごく気の毒に思えてしまって、私は「はぁ」と溜息をついた。

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2: ◆kXGFzRinFumi[saga]
2016/06/29(水) 01:52:58.24 ID:MjJrsZex0

どうしてこんなことになったのか、って？

話は単純で、それでいてばかな話なんだけどね。

以下略

3: ◆kXGFzRinFumi[saga]
2016/06/29(水) 01:53:26.27 ID:MjJrsZex0

この後は私もプロデューサーも仕事はないし、何の影響もないのが不幸中の幸いか。

あー。プロデューサーは日報とかあるんだっけ。

以下略

4: ◆kXGFzRinFumi[saga]
2016/06/29(水) 01:54:14.23 ID:MjJrsZex0

プロデューサーが戻ってきたから、私は席を立つ。

入口のところに着くと丁度プロデューサーがお会計をしていた。

以下略

5: ◆kXGFzRinFumi[saga]
2016/06/29(水) 01:54:40.33 ID:MjJrsZex0

「仕方ないから入ってあげる、なんて。ダメ...かな」

あいあいがさ。

以下略

6: ◆kXGFzRinFumi[saga]
2016/06/29(水) 01:55:13.29 ID:MjJrsZex0

「たまにはこういうのも悪くないね」

「こういうの、って？」

以下略

7: ◆kXGFzRinFumi[saga]
2016/06/29(水) 01:55:44.23 ID:MjJrsZex0

私とプロデューサーの距離は今、5センチもないくらい。

事務所までのわずかな残りをかみしめるかのように一歩一歩を踏み出していく。

以下略

8: ◆kXGFzRinFumi[saga]
2016/06/29(水) 01:56:12.31 ID:MjJrsZex0

それもそのはず。

プロデューサーの道路側の肩はびしょびしょになっていたんだ。

以下略

9: ◆kXGFzRinFumi[saga]
2016/06/29(水) 01:56:53.96 ID:MjJrsZex0

私がプロデューサーだけにカッコつけさせるの、許すと思ったのかな。

許すわけないのにね。

以下略

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