15: ◆OVwHF4NJCE[saga]
2016/07/01(金) 00:17:50.02 ID:PfRiXHRX0
けれど、私は。
「いいえ、大丈夫」
そう言って垂れたところを軽く指先で拭うと、指を嘗める。
わざと、少しだけ音を立てて。
「こうすればもっと、ヴァンパイアっぽいでしょう?」
私が軽くウィンクしてそう言うと。
そんな私を見て、彼は少し絶句するような風を見せた後、大きな溜息を一つ吐く。
「……何年付き合ってても、奏にはかなう気がしないよ」
「お褒めの言葉として受け取っておくわ」
私は楽しげに。プロデューサーは苦笑気味に。
私達は笑い合って、お互いにカクテルを口にした。
スパイシーで、ちょっとピリッとするカクテルが、今は喉に心地よかった。
39Res/17.20 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。