過去ログ - モバP「遅く起きた日は」 ライラ「お出かけですよー」
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18:名無しNIPPER[sage]
2016/07/01(金) 21:11:10.13 ID:vd0Ucal2o


―――


手を繋ぎ、お互い無言のまま歩く。とてもじゃないが顔は見れない。気まずい訳ではない、落ち着いた静かさだ。


「少し、お話をしてもよろしいでしょうか」


ライラが、ポツリとつぶやくように言う。


なんだろう、改まって。続きを促すと、静かに話始める。


「わたくしは、パパと喧嘩してこの国に来たですよ。最初はとても不安だったです。一緒に来てくれたメイドさんはいるですが、パパやママと離れて暮らすことになって、分からない事ばかりで……。お家賃もお支払い出来なくなってしまいそうでした。」


結構大変な事を言っているはずなのだが、とてもそんな緊張感は感じない、いつものゆったりとした声色だ。


「そんな時に、あなたに声をかけていただきました。初めはアイドルと言うものが何なのかもわかりませんでしたですが、お金を稼いでお家賃を支払えれば良いと思っていたですよ」


そういやそんな誘い文句だったか。一歩間違えれば怪しい商売の勧誘だな。……いや、仕事内容を知らない少女をお金で誘うのは完全にアウトか。


「ですけど、アイドルはとても楽しかったです。素敵な衣装を着て、たくさんの人に喜んでもらえて、ご褒美にアイスも貰えます。とても素晴らしいお仕事でございますです」


あ、この流れはヤバい。


「改めて、ありがとうございますです。わたくしをアイドルにしていただいて、本当に感謝しているでございますですよ」


深々と頭を下げるライラ。ダメだ、泣きそう。


「確か、最初に声をかけかけてきたのはライラだったよな」


何とか震える声を絞り出す。


「おや、そうでしたか?」


「ああ、ライラさんとお話ししませんかーって。ちゃんと、全部、覚えてる」


だから。改めて向き直る。


「俺からも、ありがとう。アイドルになってくれて。ライラをプロデュース出来た事は、俺に取って本当に幸運だった」


あー、駄目だ、涙出てきた。


「おー、よしよし。アナタは泣き虫でございますねー」


そうやって優しく頭を撫でてくれるライラ。駄目だこれ、止まらない。


「ライラ、俺、俺は……」


「大丈夫ですよー」


遮るように。小さな子をあやすように、ライラが言う。


「ライラさんは、アナタのアイドルです。これからも、ずっと」





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