15: ◆K5gei8GTyk[saga]
2016/07/01(金) 23:14:18.98 ID:3M5gfQWJ0
携帯を取り出して、メッセージアプリを起動する。
飛鳥のプロデューサーとのメッセージ欄に、「貸し一つな」とだけ入力して、
16: ◆K5gei8GTyk[saga]
2016/07/01(金) 23:16:20.25 ID:3M5gfQWJ0
「贈ることに意味があるから、プレゼントはなんでもいいって、彼はそう言っていたよ」
「うーん……なんでもいいっていうのはアイツの言いそうなことだけど、結局ヒントはなにもないのよね」
「趣味に限らなくても、仕事でよく利用するものや、日用的に使うものでもいいって」
17: ◆K5gei8GTyk[saga]
2016/07/01(金) 23:18:01.43 ID:3M5gfQWJ0
二人のユニットの次のライブを企画して、会場の規模をおさえて、動員数や具体的なライブの流れを練って……
相変わらず忙しい日々は続いていた。死ぬほど充実はしている。
18: ◆K5gei8GTyk[saga]
2016/07/01(金) 23:18:49.07 ID:3M5gfQWJ0
P「ここからだとお前の家の方が近いんだぞ? 直帰してもいいのに、なんでまた事務所に戻るなんて言うんだ?」
梨沙「忘れ物をしてるのよ」
すげない返事。
19: ◆K5gei8GTyk[saga]
2016/07/01(金) 23:20:43.20 ID:3M5gfQWJ0
事務所に着くと、彼女は更衣ロッカーに向かった。
今日は、彼女が忘れ物とやらを回収したあとに家まで送ってやって、俺も直帰だ。
ようやく一息つけるぐらいには仕事も落ち着いてきたし、少なくとも今日はゆっくり眠れる。
20: ◆K5gei8GTyk[saga]
2016/07/01(金) 23:21:42.41 ID:3M5gfQWJ0
開いた扉から、大きな袋を抱きかかえた彼女が現れた。
21: ◆K5gei8GTyk[saga]
2016/07/01(金) 23:23:08.59 ID:3M5gfQWJ0
P「忘れ物って、それか?」
目を丸くしながら尋ねると、彼女はこくんと頷く。
梨沙「はい、これ」
22: ◆K5gei8GTyk[saga]
2016/07/01(金) 23:24:43.19 ID:3M5gfQWJ0
梨沙「今日、誕生日でしょ」
梨沙「おめでとう、プロデューサー」
梨沙「それ、あたしからのプレゼントだから」
23: ◆K5gei8GTyk[saga]
2016/07/01(金) 23:25:57.19 ID:3M5gfQWJ0
P「そっか、今日だったっけか、誕生日」
なによりもまず、そこの驚いた。
梨沙「自分の誕生日ぐらい忘れないでよね!」
24: ◆K5gei8GTyk[saga]
2016/07/01(金) 23:27:43.31 ID:3M5gfQWJ0
梨沙「プロデューサー、最近目元のクマが凄いの、気付いてなかったの?」
梨沙「いくらアタシの為だからって、身体壊すまで働いちゃ意味ないじゃない」
梨沙「これ使って、きちんと休んでよね!」
25: ◆K5gei8GTyk[saga]
2016/07/01(金) 23:28:36.87 ID:3M5gfQWJ0
梨沙「え、なに、プロデューサー泣いてるの?」
P「ばか、これはあれだ、欠伸で出るやつだから」
梨沙「欠伸なんてしてないじゃない! なんで泣いてるの!」
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