4: ◆sIPDGEqLDE
2016/07/01(金) 23:48:21.98 ID:ok+UWheA0
  
 「えっと、何か食べるとこは……っと」 
  
 少し歩くと、レトロな佇まいの定食屋が見つかった。 
 あんまり時間もないし、サクッと食べて、頭を整理しよう。 
5: ◆sIPDGEqLDE
2016/07/01(金) 23:48:51.70 ID:ok+UWheA0
  
 出されたお水を一口飲んで、メニューを取り、中身に目を走らせた。 
 長くこの商店街で愛されているのか、少し黄色く色あせたメニュー。 
 書いてあるのはいかにも定食屋さんって感じのよくあるメニューだったけど、こういうのでいいんだよねこういうので。 
 変におもしろメニューとか作るよりはこっちの方が分かりやすくていいよね。 
6: ◆sIPDGEqLDE
2016/07/01(金) 23:49:38.85 ID:ok+UWheA0
  
 「お決まりですか」 
  
 「えっと、この焼き肉ごはんを一つ」 
  
7: ◆sIPDGEqLDE
2016/07/01(金) 23:51:01.23 ID:ok+UWheA0
  
 「唐翌揚げ定食一丁〜」 
  
 厨房に戻ったおばちゃんがおっちゃんにそう言うと、おっちゃんは元気よく返事して真美の分のごはんを作り始めた。 
 鶏肉を揚げる音が食欲を刺激する、香りも相まってなんだかめっちょお腹空いてきちゃった。 
8: ◆sIPDGEqLDE
2016/07/01(金) 23:51:29.69 ID:ok+UWheA0
  
 「唐翌揚げ定食おまちどお〜」 
  
 考えすぎてもしょうがない、真美は今お腹が空いているんだ。 
 昼時のため、お店にはどんどん人が入ってくる、ちゃちゃっと食べて早めに出た方が良いよね。 
9: ◆sIPDGEqLDE
2016/07/01(金) 23:52:21.04 ID:ok+UWheA0
  
 「は〜むっ……んっ!?」 
  
 衣はサクッと揚がっているのに、中はすっごくジューシーで、噛んだ瞬間に肉汁がじゅわ〜っと溢れてきた。 
 めっちょ大きいから、真美の一口だと半分が精一杯。 
10: ◆sIPDGEqLDE
2016/07/01(金) 23:52:55.42 ID:ok+UWheA0
  
 お盆の上にはからあげ用のタレとお味噌汁が乗っている。 
 からあげはまだ3個残ってるから、とりあえずお味噌汁をひと啜り。 
  
 「ずずっ……んっく……ほぁ……」 
11: ◆sIPDGEqLDE
2016/07/01(金) 23:53:26.72 ID:ok+UWheA0
  
 ごまだれの方に唐翌揚げをくぐらせて、一度ご飯にバウンドさせてから頬張る。 
  
 「はぐっ……あむっ……ん〜〜!!」 
  
12: ◆sIPDGEqLDE
2016/07/01(金) 23:54:12.02 ID:ok+UWheA0
  
 たれがついても衣はさくさくの歯ごたえが残ってるし、中から溢れる肉汁とたれが上手くからみ合って、お口の中でそれぞれがアピールをしてくるんだけど、最終的にはまろやかにまとまるこのバランス感覚がたまらないですな〜。 
 ごまのたれで一個ぺろりとたいらげちゃった。 
 次は醤油っぽいたれにしよっと。 
 からあげを醤油っぽいたれにくぐらせて、ごはんにバウンドさせてから口の中に。 
13: ◆sIPDGEqLDE
2016/07/01(金) 23:54:44.31 ID:ok+UWheA0
  
 「はぐっ……あぐっ……んむっ……はふっ……んふっ」 
  
 このたれが主張してくる感じ。 
 だけどお肉も負けてない。 
14: ◆sIPDGEqLDE
2016/07/01(金) 23:55:14.47 ID:ok+UWheA0
  
 ごまだれで半分。 
  
 「はむっ……あむっ……んっく……」 
  
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