173: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2016/07/14(木) 01:08:19.74 ID:8XjtunXF0
元々ライブの時は、気持ちが逸って時間より早く来てしまうのよね。
性分なんだから仕方ないのよ。
私が出る訳じゃないけど。
174: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2016/07/14(木) 01:09:26.73 ID:8XjtunXF0
「完全に卒業してから、まだ1カ月半しかたってないのに、ずいぶん久しぶりな気がするわ。」
3人で少し前まで通っていた音ノ木坂学院を眺めながら、絵里がしみじみと言う。
卒業してまだ1カ月半なのに、ずいぶんと距離が遠くなった気がする。
175: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2016/07/14(木) 01:10:16.12 ID:8XjtunXF0
「ウチらも色々変わってるって言う事なのかな。」
希の気持ちも少しは分かる気がする。
「ま、どうしたってそうなるわよ。」
176: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2016/07/14(木) 01:11:20.17 ID:8XjtunXF0
講堂は思ったよりずっと埋まっていた。
中々の盛況ぶりに、OBとして鼻が高くなる。
隣にいる人が、私達に気付き声を上げようとすると、そっと絵里が人差し指を口の前に立ててウィンクする。
177: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2016/07/14(木) 01:11:51.64 ID:8XjtunXF0
「花陽ちゃん、乗り越えたみたいやね。」
希の言う通り、花陽の表情は今までμ'sで歌ってきた以上の凛々しさが伝わってきた。
「みなさん、今日は私達のライブに来てくださってありがとうございます。この歌は、今を悩んでいる人、あと一歩が踏み出せない全ての人へ送る応援の歌です。」
178: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2016/07/15(金) 01:09:09.85 ID:DFgXzica0
「始まったわ!キャー亜里沙ーーー!」
絵里はもう、恥も外聞もないほどのシスコンっぷりね。
さっきまでのKKEはどこへやら、ここにいるのは只の妹バカだった。
179: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2016/07/15(金) 01:10:08.06 ID:DFgXzica0
私達のいないアイドル研究部のステージを外側から眺めるのは、すごく奇妙な感覚だった。
今すぐにでもあの場に立ちたい。
希を見ると、たぶん同じことを考えてたんだと思う。
180: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2016/07/15(金) 01:11:03.66 ID:DFgXzica0
もう、あそこは私達の居場所じゃないんだっていう喪失感。
後輩たちが立派にステージに立っている事を誇らしく思う気持ち。
色んな気持ちがごっちゃ混ぜになっている。
181: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2016/07/15(金) 01:12:07.49 ID:DFgXzica0
ひとしきり感慨に浸ると、徐々に粗が見えてくるのは性格なのかしら。
雪穂と亜里沙の動作が拙いのはある意味仕方がない。
私達だってそうだったんだから。
182: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2016/07/15(金) 01:12:49.68 ID:DFgXzica0
穂乃果が、輝いていない・・・。
183: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2016/07/15(金) 01:14:11.70 ID:DFgXzica0
ライブが終わって、部室に行こうかって話もしたけど、きっと今頃達成感で一杯だろうから水を差すのは止めておきましょう、と言う事になった。
帰りに私達は近くのファミレスで今日のライブについて話していた。
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