63: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2016/07/05(火) 12:20:59.57 ID:o3GVnFaI0
帰り道、4月に入ってから、雪穂を加えた4人での下校がいつもの風景になっていた。
ワイワイと、ライブの成功を喜ぶ会話で盛り上がっている。
「雪穂ちゃん、あんなに緊張してたのに、本番になったら別人みたいでびっくりしたよね。」
64: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2016/07/05(火) 12:22:16.86 ID:o3GVnFaI0
「ええ?うーん、ステージに立つまではホント不安で仕方なかったんだけど、幕が上がったら良い意味で頭が真っ白になったというか、なんというか。」
雪穂は、自分でもよく判ってない感じの不思議そうな顔をしている
それはそれで良いのかな?
65: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2016/07/05(火) 12:23:45.63 ID:o3GVnFaI0
「それにしても、花陽があんな状態で開演直前まで来てしまうなんて、どうしようかと肝を冷やしました。」
海未ちゃんの言葉に、みんながウンウンと頷く。
「穂乃果ちゃんが上手く言ってくれなかったら、今頃お通夜みたいになってたかも。」
66: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2016/07/05(火) 12:25:04.75 ID:o3GVnFaI0
お通夜かぁ、そういえば私達ステージで失敗したことと言えば、去年の文化祭で私が倒れちゃった時くらい?
あぁ、今思い出しても恥ずかしいよ。
私、いっぱいみんなに迷惑をかけたんだよね。
67: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2016/07/05(火) 12:26:56.63 ID:o3GVnFaI0
「おねえちゃんって、なんて言うか、やっぱりみんなのリーダーなんだね。」
ん?
えーっと、なんかちょっと酷くない?
68: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2016/07/05(火) 12:41:50.32 ID:o3GVnFaI0
夜、寝る前に携帯を見ると、花陽ちゃんからメールが来てた。
私のおかげでいつもの自分に戻れたって。
大げさだなぁ。
69: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2016/07/05(火) 13:09:29.16 ID:o3GVnFaI0
布団の中で目を閉じながら、アイドル研究部の事を考える。
がむしゃらに頑張るだけで良かった去年とはきっと違う。
私は3年生になったんだから。
70: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2016/07/06(水) 01:47:08.87 ID:PruK8aJh0
【 花陽side 】
アイドル研究部、部長。
71: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2016/07/06(水) 01:49:00.01 ID:PruK8aJh0
そこで、にこちゃんに今の気持ちを聞いてもらったことがあるんです。
「花陽、あんたに必要なのは、度胸とハッタリよ!」
開口一番、私の一番苦手な分野が出てきちゃいました。
72: ◆HUg149YDMA[sage saga]
2016/07/06(水) 01:51:39.58 ID:PruK8aJh0
「そしてステージに立ったとき、度胸とハッタリが重要なのよ。と言っても、あんたにはまだちょっと難しいかもしれないけどね。」
ステージに立つときに必要な度胸とハッタリって何だろう…。
「まあ、解りやすく言うと、度胸は自信、ハッタリは笑顔よ。キツイこと言うようだけど、あんた今まで、誰よりも前に出ようとか思ったことないでしょ?」
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