過去ログ - ミコチ「一緒に行きますか? だご汁食べに」ゴロウ「助かるよ」
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◆HQmKQahCZs
[saga]
2016/08/03(水) 13:34:09.03 ID:nxH9GB/n0
囲炉裏の炭はぱちぱちと音を立てるが決して必要以上に火を見せたりしない。
炭を使うときはそうでなくてはいけない。必要以上の火は表面を焦がすだけで中まで火を通してはくれない。
それに炭の火は自分の体の奥まで温めてくれるような気がする。
実にこの時間はのんびりと、温かく―――
シナト「できたぞっ!」
自在鉤に勢いよくかけられた鍋の中には並々と入ったダゴ汁。
湯気を上げるそれに入っているのは平べったい麺状のダンゴ。その他にもしめじやゴボウも入っている。
シンプルだが鼻孔をくすぐる味噌とゴボウの香りに誘われすぐにでもかき込みたくなる。
味噌汁ってのは万能だ。具材を豪華にすれば主役も十分張れる。主役をひきたてる脇役にも、最後の一服にもなれる。
変幻自在のベテラン役者だなぁ。
ミコチ「はい。ゴロウさん」
ゴロウ「あぁ、すまない」
受け取った椀の中には味噌のいい香り、とこれはゴマか。ゴマの香ばしい香りもする。
ゴマっていうのは入れると入れないじゃ結構な違いが出る。
地味なように見えて大切な存在だ。
手始めにずずっと汁をすする。
ゴロウ「!」
これはニンニクか。驚いたな。
そんな気配は感じさせなかったのに後味でいきなり現れるうま味。
これは良いサプライズだ。
気づけば俺は茶碗を空にしており、深く長い息を吐いた。
ミコチ「気に入ってくれたようね」
ゴロウ「あぁ。でもこれはいったいどうやったんだ?」
ミマリ「にんにくをそのまま鍋の底にいれとくんスよ。旨味は出るけど、匂いはそれほどでないんッス。鍋とかじゃないとできないんスけどね」
なるほど。
聞きながら二杯目を飲み干し、三杯目を椀にそそぐ。
ハクメイ「はは、よく食べるな」
シナト「かなりガタイがいいしな。本当に雑貨商か?」
ゴロウ「なりは大きいがちゃんと雑貨商だよ」
ハクメイ「ってことはいろんなところを旅してるのか?」
ゴロウ「あぁ仕入れにね。カザシも行ったしアラビもヤシロも行ったな。最近だとカノカンにも」
仕事上いろんな町に行くことになる。家は一応あるがほとんどいない。近くならいいんだがほとんど遠くの町にいくことになるからな。
ミコチ「あら、なら私達ともすれ違ってるかも」
ハクメイ「すれ違ってないよ。こんなに大きいなら覚えてるはずだ」
ハクメイ「ヤシロはちょっと治安悪いけどゴロウなら襲われそうにないな」
ゴロウ「あぁ、一回もめごとが起きたな。スリにあって」
ハクメイ「大丈夫だったのか?」
ゴロウ「すぐ気づいたから追いかけて取り押さえたよ」
ハクメイ「お、おぉ。追われたスリは恐怖だっただろうな」
実際はアームロックをかけたところを近くのキャラバンに止められたんだが。
そのときあった狼とは今でも仲良くさせてもらっている。今はどのあたりにいただろうか。
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