過去ログ - 北上「離さない」
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444: ◆FlW2v5zETA[saga]
2017/01/22(日) 07:08:01.65 ID:pDh4s1USO

「戦争も、終わりが近えな……どうよ、仇討ちは果たせそうか?」


父が子に語る様に、提督はそう投げ掛ける。
ケイは少し逡巡した後、真っ直ぐに提督の目を見、そして言葉を返した。


「…ええ、仇討ちは果たせそうです。」
「そうか…この戦争を終わらせたら、お前は軍に残るのか?」
「そうですね…暫く残って、でもいずれは退役するつもりです。やりたい事が出来たので。」
「成る程ね………いやー、良かったわ。だってお前よ、入った時は噛み殺さんばかりのツラでドライバー握っててな。
俺おしっこちびるかと思ったわー、はっはっはっ!」
「そんなんでしたか?確かに堅かったですけど…。」
「いや、マジマジ。入った頃とかやべえ新人が来た!って持ちきりだったもんよ。
懐かしいなー…お前も随分成長したな。まだまだだけどよ。相変わらず女っ気ねえし。」
「そこまで頭回りませんでしたよ……仇討ちで一杯でしたから。」
「お?過去形ってこたぁ、今はちげえの?」
「物好きなおっさんには黙秘権を行使します。」
「はっはっはっ、言うねー。」


思えばこうして軽口を交わし合うのも、もう何度重ねたものか。
しかし戦況が進めば、それもいずれなくなる。
不謹慎な気もしたが、少し寂しい様な。そんな気もケイは感じていた。




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