過去ログ - ウサミン星は黄昏の向こう側に……
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101: ◆2OFLToNHNDqr[saga]
2016/07/19(火) 16:01:10.63 ID:I0DyMO1Qo
「7階です」

エレベーターのドアが開いた。仕事に戻らないと……。

「もしもし、どうかしましたか?」

先輩から急に電話が掛かって来た。あれ……?

さっきまで電池切れだったような……? 

バッテリーの残り残量を見るとまだ70%残っていた。

「おーい、聞こえるか―」

「あ、すいません。ちょっと気になることがあって」

「気になる事?」

あれ……? 何が気になるんだっけ?

記憶に靄がかかっているみたいで何も思い出せない。

ついさっきの出来事のだったはずなのに、思い出せない……。

確か、晶葉の研究室を出てから、その後どうなったんだっけ?

ああ、思い出した。普通にエレベーターに乗って、普通に仕事場である7階に来たんじゃないか。

「お前……、大丈夫か?」

「大丈夫です。ちょっと慣れない仕事で、疲れてたのかもしれないですね」

先輩は、疲れているならいい枕を紹介すると言ってくれた。話の線が脱線しかけているので、戻そう。

「ところで、何の用件だったんですか?」

「おっと、いけねぇ。忘れるところだった」

どうやら、安倍菜々の初仕事が決まったらしい。と言っても衛星放送の深夜番組らしいが、初めての仕事なんて所詮はこんなものだと先輩は言っていた。



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