過去ログ - ウサミン星は黄昏の向こう側に……
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2:ID:HHSaYSCro ◆I1Wa2KzSPuqk[saga]
2016/07/07(木) 17:41:34.04 ID:HHSaYSCro
僕と星は似ている。星は傍から見れば、沢山の集合体に見える。だが、実際は違う。星と星の距離はそれこそ気の遠くなるくらい離れているのだ。星は、生まれてから自らの重力によって耐えられなくなるまでの間、ずっとこの孤独な空間を今この瞬間も漂っているのだ。
3:ID:HHSaYSCro ◆I1Wa2KzSPuqk[saga]
2016/07/07(木) 17:42:37.69 ID:HHSaYSCro
僕だってそうだった。母親は僕が物心つく前に死んだ。そして父親は家政婦に僕の世話を任せて、自分は世界のためだとか言い訳していつも外国で研究にばっかりに没頭しており、家庭の事なんて一切顧みない、駄目親だった。
4:ID:HHSaYSCro ◆I1Wa2KzSPuqk[saga]
2016/07/07(木) 17:43:08.46 ID:HHSaYSCro
僕はこれまで数えきれない程沢山の人間と出会ってきた。中には僕と友好的な関係を築いた人間もいたが、あくまでそれは表面上の関係だけにすぎない。僕は本当のその人をしらないし、その人も本当の僕を知らない。
5:名無しNIPPER[sage]
2016/07/07(木) 17:43:40.96 ID:uXJIUw6Ho
読みにくい
つまらん
帰れ
6:ID:HHSaYSCro ◆I1Wa2KzSPuqk[saga]
2016/07/07(木) 17:43:49.83 ID:HHSaYSCro
もし、互いが「本当」を知ろうと近づけば、僕たちは互いの引力に引っ張られ、ぶつかって、崩壊してしまうだろう。僕はそれが怖い。だから僕は、必要以上に誰とも近づかないし、近づけないようにしていた。
臆病だ、弱虫だと、罵ってくれても構わない。それは至って正論だから。
でも、一人でいれば、いつの日か傷つくこともない。そのほうがずっとましだと僕は思うから……。
7:ID:HHSaYSCro ◆I1Wa2KzSPuqk[saga]
2016/07/07(木) 17:45:43.71 ID:HHSaYSCro
最近、仕事の影響であまり眠れない日々が続いているせいか、僕は良く夢を見るようになった。
その夢では、僕は赤ん坊で、その夢の中には母親がいて、母親は一生懸命僕の世話をしようと頑張っていた。
だけど、僕の夢の中の母親には顔がなかった。
まるでそこだけ切り取られたかのように、顔が本来あるべき場所には、覗き込むと飲み込まれてしまいそうなほど深い深淵がそこに納まっていた。
8:ID:HHSaYSCro ◆I1Wa2KzSPuqk[saga]
2016/07/07(木) 17:46:39.77 ID:HHSaYSCro
>>5
初心者なんで勘弁してください……
9:ID:HHSaYSCro ◆I1Wa2KzSPuqk[saga]
2016/07/07(木) 17:47:23.32 ID:HHSaYSCro
夢についてのもっとも有力な説によると、夢は記憶の整理を行うためにあると言われている。
僕は「母親」という単語自体や、その意味については知っているが、写真すら見せてもらったことのない母親のことなんて僕は知らない。
だから、僕の夢の中の母親には顔がないのだとそう勝手に分析している。
10:ID:HHSaYSCro ◆I1Wa2KzSPuqk[saga]
2016/07/07(木) 17:47:51.70 ID:HHSaYSCro
そういえば、もう一つ知っているだろうか。夢は自分の願望を具現化したものだと。
もしかすると、僕は深層心理では、人のぬくもりを、優しさを、愛を求めているのかもしれない。
11:ID:HHSaYSCro ◆I1Wa2KzSPuqk[saga]
2016/07/07(木) 17:49:22.76 ID:HHSaYSCro
1. 人には向き不向きがある。僕はきっとその後者であるに違いないと、平日の昼間からベンチに座って僕はそんなことを考えていた。
「君には才能がある!」だなんて、中年の男に散々褒めちぎられて、煽てられて、勝手にその気になって、調子に乗ってこの仕事についたことがすでに間違いだったと僕は思った。
12:ID:HHSaYSCro ◆I1Wa2KzSPuqk[saga]
2016/07/07(木) 17:50:48.86 ID:HHSaYSCro
僕が今働いているこのシンデレラガールズプロダクションは、設立からまだ4年くらいの新興アイドル事務所だ。
僕をスカウトした人、もとい社長はとても変わった人で、僕が始めて入社したその瞬間にアイドルをスカウトしてこいと言って、僕の肩を強く叩くと、ぽかんと口を開けて呆けている僕を尻目に、外出していったのだ。
事務員の千川さんによるとこれはいつもの事らしく、まだ社会に入って間もない若輩者の僕ですらこの会社は大丈夫なのかと不安になった。
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