過去ログ - ウサミン星は黄昏の向こう側に……
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79:ID:HHSaYSCro ◆I1Wa2KzSPuqk[saga]
2016/07/13(水) 18:49:09.93 ID:g2zQC7Pfo
3――、
「すいません……。忙しいのに……」
「結構軽いですし、全然問題ないですよ」
80:ID:HHSaYSCro ◆I1Wa2KzSPuqk[saga]
2016/07/13(水) 18:49:36.23 ID:g2zQC7Pfo
「僕のせいですね……」
「そんなことないですよ。隠してたナナが悪いんですから……」
「ですが、それを見抜けなかった僕にもっ――
81:ID:HHSaYSCro ◆I1Wa2KzSPuqk[saga]
2016/07/13(水) 18:50:20.24 ID:g2zQC7Pfo
「実は僕、昔から憧れてたんです。こうして誰かを背負って歩くことに」
それは、昔見た映画のワンシーン。夕日をバックに青年とそれに背負われた青年の母親が、街を歩くシーン。
親孝行を主題とした映画なんかによく表れるありふれたシーン。
82:ID:HHSaYSCro ◆I1Wa2KzSPuqk[saga]
2016/07/13(水) 18:50:55.55 ID:g2zQC7Pfo
「あ、すいません。携帯持ってくれませんか? 胸ポケットに入ってるんで」
「はい、分かりました」
恐らく仕事の電話だと思ったのだが、携帯を見て菜々さんは怪訝な表情をしていた。
83:ID:HHSaYSCro ◆I1Wa2KzSPuqk[saga]
2016/07/13(水) 18:52:08.77 ID:g2zQC7Pfo
「繋いでください」
「分かりました」
電話口の向こうからは、少しのノイズに交じって聞き覚えのある声が聞こえてきた。
84:ID:HHSaYSCro ◆I1Wa2KzSPuqk[saga]
2016/07/13(水) 18:53:19.75 ID:g2zQC7Pfo
「不審者がでるから気をつけ――」
後ろから誰か来ている。金属がぶつかり合うような音ともに足音が近づいてくる。
もしかして、例の不審者だろうか……?
85:ID:HHSaYSCro ◆I1Wa2KzSPuqk[saga]
2016/07/13(水) 18:54:08.18 ID:g2zQC7Pfo
「はあ……、はあ……」
流石に、もう走れそうにないがここまでくれば大丈夫だろう。僕は1階のボタンを押した。
「下へ参ります」
86:ID:HHSaYSCro ◆I1Wa2KzSPuqk[saga]
2016/07/13(水) 18:54:35.59 ID:g2zQC7Pfo
「3.5階です」
僕は、開くボタンを連打すると菜々さんを連れて外に出た。
「何だここ……」
87:ID:HHSaYSCro ◆I1Wa2KzSPuqk[saga]
2016/07/13(水) 18:57:32.07 ID:g2zQC7Pfo
「ここなん何でしょう……。3階じゃないみたいですし」
3.5階なんて聞いたこともなかった。そもそもどうやってここに来たのかさえ覚えていない。
「3.5階です」
88:ID:HHSaYSCro ◆I1Wa2KzSPuqk[saga]
2016/07/13(水) 18:58:00.70 ID:g2zQC7Pfo
「……?」
そこで、僕はあることに気が付いた。
アイツがさっきから動いている気配がない。それはつまり、入り口前で待ち伏せをしているという事だ。
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