14:名無しNIPPER[saga]
2016/07/07(木) 20:39:14.09 ID:Mi73gln00
まゆが主演のドラマは相当反響があった。見てる時間はなかったがすぐに次の仕事が舞い込んできて、まゆは女優としても有名になった。そしてその分俺の仕事も多くなった。引き受けるべきでない仕事をいつくか受けたのも事実だが。ようやく来た休日で家でごろごろしながらまゆのドラマを見ていた。画面越しのまゆはいじらしく、恋をして、少し抜けていて、それでいて愛する乙女だった。いつものまゆだった。俺の知っているまゆ。俺しか知らないはずのまゆがそこにいた。
「俺がシンデレラか……」
タバコを勢いよく灰皿に押しつけて、灰が宙に舞った。確かに今俺は灰かぶりだろう。少しだけ愉快な気分になった。
「そうか。じゃあ、王子様に選ばれるようにしないとな」
空になったタバコの箱は手の中で潰れた。
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