過去ログ - 少女「『わがまま王様と悪い魔女』」
↓ 1- 覧 板 20
7:名無しNIPPER[saga]
2016/07/07(木) 23:11:06.94 ID:zJnoMDvlo
王様「やあやあ花のように愛らしく太陽のように美しいワシの孫娘や」
姫「会うたび会うたび同じ言葉で私を誉めそやしてくださるおじいさま、ごきげんよう」
8:名無しNIPPER[saga]
2016/07/07(木) 23:11:33.47 ID:zJnoMDvlo
王様「ふん、命拾いしたな下仕え」
侍女「価値あるものは生き延びますゆえ」
9:名無しNIPPER[saga]
2016/07/07(木) 23:12:01.27 ID:zJnoMDvlo
王様の話はこう始まります。
むかしむかしあるところに優しい王子様がいました。
優しい王子さまは思いやりと勇気に満ち溢れ、まわりのみんなに慕われていました。
10:名無しNIPPER[saga]
2016/07/07(木) 23:12:29.01 ID:zJnoMDvlo
「あ、王子様こんにちは!」
「ごきげんよう!」
11:名無しNIPPER[saga]
2016/07/07(木) 23:12:56.33 ID:zJnoMDvlo
実際は転んで怪我なんてドジはしません。
でもお城の中しか知らないフリをした王子は、真剣に「わかったよ!」とうなずいてみせました。
本当はお城を抜け出すことなんて日常茶飯事だったんですけどね。
12:名無しNIPPER[saga]
2016/07/07(木) 23:13:49.69 ID:zJnoMDvlo
娘「あら、また来たのね」
王子「いやあお城は窮屈で」
13:名無しNIPPER[saga]
2016/07/07(木) 23:14:16.39 ID:zJnoMDvlo
君も綺麗だよ。
いや君の方が綺麗だよ。
僕は君に会いに来たんだ。
14:名無しNIPPER[saga]
2016/07/07(木) 23:14:43.46 ID:zJnoMDvlo
娘「なあに、変な顔しちゃって」
王子「べ、別に」
15:名無しNIPPER[saga]
2016/07/07(木) 23:15:31.79 ID:zJnoMDvlo
王子はこの時間が好きでした。
お城にいるときはお行儀良くしていなければなりませんが、ここでは子供らしくしていてもよかったからです。
二人は一緒に長い時間を過ごしました。
16:名無しNIPPER[saga]
2016/07/07(木) 23:16:25.34 ID:zJnoMDvlo
王子「絶対だよ」
娘「うん。いいよ」
17:名無しNIPPER[saga]
2016/07/07(木) 23:16:54.51 ID:zJnoMDvlo
でもその明日は訪れませんでした。
女の子が消えてしまったからです。
お花畑には誰の姿もありませんでした。
次の日も、その次の日も。
140Res/45.12 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。