10:名無しNIPPER[saga]
2016/07/09(土) 00:51:03.80 ID:Px08eZlJ0
☆
パフェとコーヒーがそれぞれ机に運ばれる。
確認しなくてもコーヒーは僕の目の前に、パフェは彼女の目の前に置かれた。
パフェはとても大きく、小さな彼女がそれを食べる姿はなんだかアンバランスに見えた。
「お前のとこにも来たんだな」
彼女は相槌もうたずにパフェを貪り続ける。
招待状はかつての先輩から送られてきたものだった。
僕は大概色んなことに不器用だったけれど、先輩は仕事も人間関係も上手で、自分の担当以外の子や難しい気質の上司などとも仲良くやっていた。
右も左も分からなかった僕にも優しく手を差し伸べてくれて、僕は先輩をとても尊敬していた。
そんな先輩のことで強く印象に残っているのは、先輩の担当アイドルが結構な問題児だったことだ。
問題児といっても基本は大人しくて人に危害を加えることもなかったけれど、事務所の机でキノコの栽培をしたり、街中で叫んだりして、かと思えばいつの間にか部屋の隅で自作の歌を歌っている。
得体の知れない子だった。しかし、そんな行動も不思議と可愛く見える子でもあった。
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