529: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2016/10/15(土) 00:04:12.32 ID:g8M1bqcN0
ジョセフ「おお、起きたかの〜〜静」
静（5歳）「……こ、ここ……は……？」
530: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2016/10/15(土) 00:05:32.91 ID:g8M1bqcN0
ジョースター邸内の、この大きな暖炉がある部屋は、静が最も好きな部屋であった。
5歳の彼女には似合わないくらい、大きくて立派な、朝日のあたる部屋が、彼女の自室として与えられていたが、
それでも彼女は、この暖炉の部屋の方が好きだった。
531: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2016/10/15(土) 00:06:24.92 ID:g8M1bqcN0
ジョセフ「……なんじゃ、静。泣いておるのかのー？」
静「え？……あれ？なんで、あたし……ないて……？」
ジョセフ「怖い夢でも見たんじゃろう。よーしよし、わしがおるから大丈夫じゃぞ。よーしよし……」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
532: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2016/10/15(土) 00:08:09.30 ID:g8M1bqcN0
静「夢の中で、あたし……もっと年上の、おねえさんになってて……」
ジョセフ「……」
静「それで……アメリカじゃあなくって、どこか遠くの、小さな町で……あたし、なんだか……大切なものを、失った……そんな、夢を見た気がするの」
533: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2016/10/15(土) 00:08:50.92 ID:g8M1bqcN0
ジョセフ「よしよし、大丈夫じゃ。お前さんはなーんにも、失っちゃあおらんからの」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
静「……本当？」
ジョセフ「本当だとも！おじいちゃんはのー、静にウソなんか言った事ないわい」
534: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2016/10/15(土) 00:10:10.15 ID:g8M1bqcN0
ジョセフ「ほれ、そろそろ行きなさい。静」
静「え？」
ジョセフ「お友達が来ておるよ。いつもの子じゃ。エントランスまで迎えに行ってあげなさい。今日は寒いが天気も良いしのー……一緒に外で遊んだらどうじゃ？」
535: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2016/10/15(土) 00:11:18.54 ID:g8M1bqcN0
ジョセフ「ほれほれ、早く行ってあげなさい。お友達を待たせるもんじゃあないぞ」
静「……」
ﾃﾃﾃｯ……
536: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2016/10/15(土) 00:13:43.02 ID:g8M1bqcN0
静「……友達……あたしの、友達って……？」
静「……だって、ニッポン人の顔してるあたしの事、みんなあまり、話してくれないし……冒険ごっこだって、いっしょにしてくれない……」
静「あたしと、遊んでくれる人なんて……」
537: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2016/10/15(土) 00:15:14.58 ID:g8M1bqcN0
ﾀﾀﾀｯ……
静「……ほら。エントランスになんか、誰も――……」
？？？「……あッ！」
538: ◆eUwxvhsdPM[saga]
2016/10/15(土) 00:16:50.09 ID:g8M1bqcN0
？？？「やっと来たわね。フフフ……お昼寝でもしてたのかしら？一緒に遊ぼうって言ってたのに……忘れちゃった？」
静「う、ううんッ！忘れてなんかないっての。友達の……あなたとの約束、だもの！」
？？？「そうよね！フフフ……」
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