過去ログ - 【モバマス短編集】「貴方がくれたもの」
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◆oeRx5YHce.
2016/07/11(月) 03:15:00.83 ID:bJL0D4IE0
結局午後の授業は全部パス。
迎えが来るとかで生徒指導室に閉じ込められっぱなしだった。
別に悪い話じゃない。雑音が聞こえないだけで十分快適だった。
予鈴がなって授業が終わる。
今日はこの後レッスンだけだ。明日も学校だと思うとまたため息が溢れる。
カバンを手にとって扉を開ける。
迎えなんぞ来る前にさっさと退散だ。
お袋の顔なんて今は見たくねぇ。
「拓海ー迎えに来たぞー」
お袋の顔よりも見たくねぇ面がそこにあった。
「な、なんで、てめーがここに!?」
「ん? お前この後レッスンだろ? 俺が来ると不都合でも?」
「ないわけねぇだろうが!」
のこのこと迎えに来た馬鹿野郎を蹴りあげて校門を出る。
後ろからついてくるのが鬱陶しい。
まぁ、車で事務所までいけるのは悪くはなかったが。
「なんかあったのか? 拓海が切れるなんて珍しいじゃん」
「別に。アタシはダチを守っただけだ」
元はといえばてめーが原因だニヤケ面。
「相変わらずだな。俺は好きだよ。拓海のそういうとこ」
「はいはい」
「やだっ、たくみん冷たい……。制服だから?」
「気持ち悪ぃんだよてめぇは!」
「おーこらーれたーいっ」
年甲斐もなくはしゃぎながら楽しそうに笑う。
ホント、笑った顔も冴えねぇな、アンタは。
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