過去ログ - 【モバマス短編集】「貴方がくれたもの」
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14: ◆oeRx5YHce.
2016/07/11(月) 03:19:14.96 ID:bJL0D4IE0
車に乗り込んで窓から外を眺める。

夕焼けがアスファルトをオレンジ色に染め上げていた。

「青春……か」

おい、そこの冴えないおっさん。

アタシも青春満喫できそうだ。

「……ありがとな」

「ん? 今ありがとうって言った? 制服たくみんが俺にありがとうって言った?!」

「るっせぇ! 黙って運転しやがれ!」

「だって中々ないじゃん! たくみん俺にありがとうって言わないじゃん!」

「あああああああああああああ、もう!」

黙って聴き逃してりゃいいのに、この男は。

絡むのも面倒くさいんで徹底的に無視を決め込む。

シメられないだけマシだと思え。全く。

そうだ、今から美嘉へのイタズラでも考えるか。

愛海の奴と打ち合わせしといて、小梅も巻き込むか。

考えてる内に楽しくなってきやがった。自然と口角が上がってくる。

「女の子らしく」だなんて、やっぱ無理だ。

こういうののほうが性に合ってる。それがアタシなんだ。

でもよ。

冴えない魔法使いのおかげで、アタシは今、輝けてる気がするんだ。




終わり



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