過去ログ - 飛鳥「理解(わか)ったよ……真実は都のものだ」【モバマスSS】
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19:1 ◆hJf93tAuuw[saga sage]
2016/07/12(火) 21:45:06.90 ID:gQuthCsR0
先程より鮮明に目に映るようになった部屋の様子は、こうだ。

八畳間程の部屋で、窓は一切なく、
荷物と呼べるようなものも全くなかった。
何もない部屋だ。

プラスチックのようなタイル状の床面は、相変わらず何もおかしな点はないようだったが、
部屋の隅に、一匹の蜘蛛が天井に足を向けて引っ繰り返っているのを見つけた。

壁もシンプルに白い壁紙で、おかしいと思う点は見当たらない。
天井には蛍光灯と換気扇、天井裏に入るための点検用の扉があった。
周子がはしゃぎながら言った。
「見て見て! 天井のあの、よくある点検用の扉!
 この部屋は鍵が無くても出入りできるんやない!?」

「まぁまぁレストレード警部」都は周子をなだめながら言った。
「まず私たちは、二カ月前の総務部の人の気持ちになって考えてみましょう。
 謎の物音を調べるために、マスターキーで部屋を開けた総務部の……A氏としましょう。
 A氏はこの部屋をざっと見て『異常なし』と思いました」

異常らしい異常など何もない。
しいて挙げるなら、蜘蛛の亡骸ぐらいだろうと思った。

武内Pが都の言葉に同意した。
「確かに、もしA氏と同じ立場として考えれば、
 私もこの部屋に異常があるとは思えません」
都が質問した。
「では、物音がしたというのもこの部屋ではない、という物音への結論に関しては?」
「そう思うのが妥当だと思います」


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