16:名無しNIPPER[sage]
2016/07/14(木) 21:47:47.70 ID:9Y3+pWvQo
P「――というわけだ。俺が覚えているのはここまでだな」
晶葉「これなら……今の技術でも作れるな。しかしこれで本当に時間移動が……」
P「現に俺は出来た。もう少し詳しく覚えておけばよかったのだが……」
晶葉「出来ない理由でもあったのか?」
P「内容が高次元過ぎたというのが大きいな。あとは俺が単純に忙しかった」
晶葉「二十年後の君は相変わらずプロデューサーをしているのかね」
P「いや、会社の社長だったよ。世界規模のな」
晶葉「……ずいぶんと成り上がったようだな」
P「まぁな。杏もアイドル時代の貯金を元に株やら何やらで世界的な資産家になったし
桃華は櫻井家の会社をより繁栄させた。結局アイドルを最後までやっていたのはみくだけだったな。
さすがに途中で女優業に転身してはいたが」
晶葉「私はこれの開発にかかりきりだったってことか」
P「ああ」
晶葉「だが時間移動しても……雪美の死という結果は変わらなかった」
P「そうだ。どうやら場所は問題ではなく、おそらく死因も決まっていない。
雪美はあの日、あの時間に死ぬという結果だけがあるようだな」
晶葉「科学者らしからぬ言い方をすれば運命からは逃れられないということか」
P「そう思ったんだがな、少し気になる事があるんだ」
晶葉「ふむ?」
P「俺が過去に移動し、前回と違う行動をすることで世界は少しずつ変わる。
その変化が影響しあい、思いもよらぬ結果が出ることがある。
いわゆるバタフライエフェクトというやつだ」
晶葉「ああ、タイムトラベルには付いて回る現象だな」
P「俺が時間移動で戻ったのはあの事故の日の14:30。事故の二十分前だ。それは間違いない。
そして俺が前回と違うことを行った結果、あの事故は別のところで発生した。
俺はするはずのなかった怪我を。桃華は別の怪我。そして加害者は別人」
晶葉「Pの行動で変化はあるものの雪美の死と桃華の怪我という結果は変わらなかったわけだ」
P「そこまでは俺も納得している。違和感に気づいたのは雪美の葬儀の時だ。
どういうわけか偶然にも前回と同じ日だったのだが……あの日の天気覚えているか?」
晶葉「雨だったな。一日中」
P「前回は晴れていたんだ」
晶葉「……なに?」
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