17: ◆IRWVB8Juyg[saga]
2016/07/14(木) 23:27:41.30 ID:zC6v2MNyo
――さて、本物の夜空を見たのはいつの日だったか。
いつ見上げても変わらない造り物の夜空を見上げたところに、キュラキュラと巡回するパトロールロボの音を私の耳が拾った。
息をひそめ、銃を構える。昔は考えられなかったことだが、今はもう離れられない相棒だ。
性能は把握している。興奮からか高鳴る心臓をおさえて、大きく深呼吸をした。息を吸う。吐く。
パトロールロボのキャタピラ音が止まる。深く息を吸う。
同時に地面を強くえぐり進む音が響く。隠れていたのが見つかったらしい。
性能は把握している。だから、こうして隠れていてもすぐに発見されることもわかっている。
銃を構えていた右側面へとロボが回り込んでくる。
機械のような――実際に機械なのだから、この称し方は間違っているとは思うが――正確さゆえに、わかりやすい。
引き金を絞ると、ロボの動きが止まった。
この銃は正確に致命の一撃を与えたようだ。
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