過去ログ - みも「なんかμ'sのみんなが忍者になってた件……」
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121: ◆hjwFaAU9TE[saga]
2016/07/16(土) 14:34:53.26 ID:FGFremolO


私が十八歳の時だった。


私が住んでいた地域一帯で、大きな乱争が起きた。

そのせいで多くの人が亡くなった。

蜘蛛の巣を散らしたように、それはもう悲惨な状況で。

生まれて初めて、私は地獄絵図を見た。


父親は、母親は、巻き込まれて死んでしまったのだろうか。

もしかしたら、どこかで生き長らえているのかもしれない。


でも、結果。

私は家族と離ればなれになり、一人で生きていくこととなった。



女が一人で生きていくなんてこの時代、容易なことではない。

だから色々と悪いこともした。

生きていく為に、騙し、盗み……命さえも奪ってきた。



しかし、そんな生活が長く続くこともなく。


ある時、いつものように化粧を施し、大人の女を取り繕って。
馬鹿そうな男を騙し、金を巻き上げるつもりだった。

が、油断からか。こういうことにも慣れてきてつい気を抜いてしまっていたか。

失敗した──。

あってはならないことだ。

何故なら、それは死を意味するから。


捕らえられた私。
吟味するように醜い笑みを浮かべ、目の前に立つ男三人。


このまま乱暴され、殺されてしまうんだろうな。


今まで散々悪事を働いてきた報いか。


……ああ、そうか。なら、仕方ないか。


すべてを受け入れ、眼を瞑り、死を覚悟した私。




──だったが、次に眼を開くと。


そこには私を捕らえた三人の男たちは倒れており、見覚えの無い一つの姿があった。


『……助けて、くれたの……?』

『この大馬鹿者め……子供のくせに遊びがすぎたな』

『わ、私っ…、子供じゃないもん! もう二十歳越えてるし』


わざとらしく深い溜め息を一回。

そしてその後、私についてこいと言った。

数年前の乱争と、そして今回──本当なら既に二度も失っていた筈の命。

自棄になっていた私は、抵抗することなくその誘いを受け入れてしまった。


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