過去ログ - みも「なんかμ'sのみんなが忍者になってた件……」
1- 20
428: ◆hjwFaAU9TE[saga]
2016/07/16(土) 18:42:30.62 ID:FGFremolO


……満身創痍。

もう戦うことはおろか、動くことすら儘ならない二人に。


涼狐「ねぇ、そろそろ諦めてくれない?」


戦場に転がっていた刀が一本。

ふわり、と浮き上がり。

涼狐の腕を縛っていた糸を断つ。


そしてそのまま、刀は涼狐の手に。



ヱ密「…っ、ぅ……はぁっ……う、空蜘……」

空蜘「…なに……ぜぇっ、ぜぇっ……」

ヱ密「……さっさと、逃げたら……? もう、私に付き合ってっ、くれなくても……いいから、さ」


空蜘「…………だね、うん……このまま、私が残ってても……っ」


自分がここにいる意味は、もう無い。

万に一つも、あの涼狐に勝てる可能性は残っていない。

……死神の鎌が首に構えられているといった、この絶望的な状況。


そもそもヱ密と空蜘の役目は、蛇龍乃たちがこの場所から離れるための足止め。

あれから充分な時間は稼げた。

役割は果たせたといっても構わないだろう。


だから、ここにいる意味なんて何も残ってない。


……それどころか。


種を欲しがる涼狐と、種を渡さないヱ密。

そんななかで、この状態の自分がいては。

ヱ密にとって、弱点、弱味になるかもしれない。


涼狐「……」


……同じく、涼狐も考えていた。

種を手に入れるには、ヱ密に術を使わせることが必須項。

なにがなんでも、ヱ密が自らそれを使おうとしないのなら。

ヱ密の目の前で空蜘を痛ぶり、促せる必要もあるのではないか、と。



ヱ密「……」

空蜘「……っ」


ヱ密と空蜘が、互いに目を合わせ。


……次の瞬間。


最後の力を振り絞り、二人は動き出す──。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
976Res/1130.13 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice