過去ログ - みも「なんかμ'sのみんなが忍者になってた件……」
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866: ◆hjwFaAU9TE[saga]
2016/07/16(土) 23:35:41.86 ID:FGFremolO


開戦の合図も無いままに。

不意打ちの如く、先手を打ったのは涼狐の方だった。

今こうして言葉を交わし、おおよその位置は掴めている。

それを逃すわけにはいかないのだ。


涼狐「はぁぁぁっ…!!」


体の真ん中に、そして両足に、深い傷を負っている身。

本当なら、動ける筈のない状態。

しかし、涼狐は。

その意地で、その信念で。

肉体を奮い立たせ、鋭い蹴りを放った──。


ヱ密「くっ…!」


あまりの瞬発力、速度で放たれた蹴り。

恐らく、今までで一番の鋭さ、重さ。

回避が間に合わなく、咄嗟に腕で受け止める。


涼狐としても、避けられるわけにはいかないのだ。

位置を失っては、勝機は殆んど消えてしまう。


……だから、逃しはしない。



涼狐「死ねっ…、死、ねぇぇっ……!!!!」


まるで、鬼神。

畳み掛けるような、乱撃。

反撃はおろか、回避すらも許されない。

ヱ密はそれら全てを受けきるしかなく、受けたら受けたで更なる攻撃が飛んでくる。


……この期に及んで、この強さ。



ヒュッ──!



ヱ密「……っ」


と、そこに。

横一閃に放たれた蹴り──。

ヱ密は防御の腕を下ろし。

喰らう瞬間に、僅かに両足を浮かせる。


ズドッ──!!


ヱ密「ぅああぁっ…!!」


涼狐「…っ、しまった……!」


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