過去ログ - 【俺ガイルSS】かくして、彼と彼女の放課後は過ぎ去っていく
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◆.XibMUKIvI
[saga]
2016/07/19(火) 00:27:51.79 ID:CoRvTqH/0
「つーか戸部だっているだろ」
一色の雑用といえば戸部が真っ先に浮かぶ。というか一色いろは被害者の会の同期とも言える。
戸部ならそうそう頼みを断ったりはしないだろう。一色は少し言いづらそうに顔を背けたが、すぐにこちらを見つめ直して口を開いた。
「一応戸部先輩も3年で、次の総体が最後なので……」
「……一応ってなんだよ。まぁ事情はわかった」
「あはは。まぁそんなところです」
それ以上は何も発さなかった。きっと感情がない交ぜされたような。言葉にしがたいような。そんな心境なのだろう。
照れるように笑った一色は、どこか遠い目をしているようにも見えた。
夏の大会を最後に、運動部の部員は本格的に受験に備えるために引退する。当然そこには戸部も、そして葉山も含まれる。
今まで引っ張って貰っていた存在がいなくなる喪失感。
そして、これより先への漠然とした期待と不安。
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