過去ログ - 【俺ガイルSS】かくして、彼と彼女の放課後は過ぎ去っていく
1- 20
8: ◆.XibMUKIvI[saga]
2016/07/19(火) 00:06:20.02 ID:CoRvTqH/0

地面を蹴って漕ぎだす、その一瞬の浮遊感と頼りなさ。やがてぐっとペダルに力を入れればそんなものなどどこ吹く風で、自転車は安定して巡航していく。
朝まで降っていた雨の気配はすでになく、アスファルトに水たまりは残されていない。
ただ、未舗装地には未だ湿り気が多く含まれていて、そこにこの時期特有の南風が吹けばむわっとした土と緑の香りが漂う。

「あちぃな」

5月の夕方でこんだけ暑いとかヤバくない?マジヤバすぎっしょーと某戸部風にヤバさを表現していると、走っていく先に数少ない知り合いの後ろ姿を発見してしまった。

「…………」

それとほぼ同時だった。無意識といってもいい。気が付けばブレーキを握って減速している自分がいた。
知らない仲ではない。むしろ数少ない知人の中ではよく話すほうだとも思う。
それでもこうして躊躇してしまうのは、なんというか癖のようなものだ。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
64Res/37.76 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice