過去ログ - 魔法使い「勇者愛してる」魔王「魔法使い愛してる」
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30: ◆x.6zTnwIjo[saga]
2016/07/20(水) 21:50:52.19 ID:Ov+eE5uhO
男「…し、しかし!こうして勇者様と魔法使い様だけでも無事に帰られたんだ!喜ぶべきじゃないか!」

女「え、ええ…」

男「なんにせよ、偉大なる我らが英雄のご帰還に変わりはない!」

女「勇者様バンザーイ!憎き魔王は死んだのよ!」

男「ついに平和な時代が訪れたんだ!今夜は凱旋パレードだな!」

ワァァァ…!!

魔法使い「…」

勇者「…すまない、王の元へと通してくれ。急いで謁見がしたい。」

女「は、はい!」

男「お前らどけどけ!勇者様のお通りだぞ!」

旅立った勇者が故郷へと帰還する…それは、魔王を討ち倒した事とは必ずしも同義ではない。
しかし、勇者達を信頼し強く平和を望んでいた民達の頭の中では、そこには勝手に等式が結ばれていた。

魔王は倒せなかった…その一言を発する事が、ひどく憚られた。
事実を正しく伝える…時にそれは勇気を伴う。
単純な事だ、その勇気が勇者にはなかった…それだけの話。
何が勇者だ、自分にはこれっぽっちも勇気なんてないじゃないか。
勇者は激しい自責の念に因われていた。


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