23:名無しNIPPER[saga]
2016/07/22(金) 08:34:03.76 ID:eZZIg7j+0
黒井「赤羽根と美希が奴を追っていた」
武内「赤羽根さん……ですか?」
黒井「そうか――奴はずっと天ヶ瀬を追っていた一人だ」
黒井「ここへの出入りも激しかったから、お前はまだ面識がないかもしれないな」
武内「はい」
黒井「美希は、赤羽根が担当している義体のことだ」
黒井「まあ、そんなわけで……赤羽根組が奴を見つけ出した」
高木「どこだ?」
黒井「奴は春香を連れて横浜のスラムへ入った。それを赤羽根組が確認している」
黒井「移民、移民ギャング、解放戦線などが入り混じった危険な区域だ」
黒井「赤羽根組、うちの公安部が現在も奴らを監視している」
黒井「よって、俺たちも横浜へ入る」
黒井「機会を窺って、二人だけになったタイミングで襲撃する」
黒井「どのようにそそのかされたのか……」
黒井「春香は天ヶ瀬に心酔している」
黒井「俺たちが襲撃すれば、春香は激高し猛烈な反撃に出る」
黒井「春香は優秀な義体の一つ。簡単に天ヶ瀬を始末させてはくれないだろう」
黒井「だから、応援として俺たちが選ばれた」
黒井「いつも通り、俺が指揮を執る」
武内「まずは現場へ入り、機会を窺う……ということですね?」
黒井「ああ。義体のコンディションの問題で、長くはいられない」
黒井「それは向こうも同じ」
黒井「しかし、俺たちのやり方――戦術、戦闘スタイル」
黒井「そして何より、俺たちの顔は奴に割れている」
黒井「よって」
黒井「今回はお前が火ぶたを切れ――武内」
武内「……」
高木「おい……! 武内くんはまだここのやり方に慣れてないんだぞ!」
高木「彼の義体もそうだ!」
黒井「だから、それが狙いだと言っているんだ」
高木「そんな……!」
黒井「俺たちは天ヶ瀬に顔が割れている。義体も同様にな」
黒井「俺たちそれぞれの、義体を使った戦い方も全部……天ヶ瀬は知っている」
黒井「そこで、まだここのやり方に染まりきっていない武内に任せる」
黒井「それに、武内と新しい義体の存在を奴は知らないだろう」
黒井「所長からの命令だ」
黒井「武内――お前は奴を狩り立てろ」
武内「……」
高木「武内くん……」
武内「はい」
黒井「よし。決まりだな」
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