9:名無しNIPPER[saga]
2016/07/22(金) 20:38:41.86 ID:EYUQpcSc0
にこ「ふっ……はっ……くぅ! ……まただ。今のステップをもう一回」
一人きりのレッスン室。夕日が差し込む時間までただの一度も音楽が鳴りやむことはなかった。
にこ「はぁ……はぁ……」
コンコン
「失礼するわよ」
にこ「先生……」
先生「またこんな時間までぶっ続けで練習して。休むこともアイドルの仕事のうちっていつも言ってるでしょ?」
にこ「でも、私は大丈夫なんで」
先生「はぁ……。確かにあなたが少し特別なのは認めるわ。でも、やっぱり心配なのよね」
にこ「お気遣いありがとうございます。今日はもうあがることにします。……それより、何か御用でしょうか?」
先生「あ、そうそう。ごほん。矢澤さん、お誕生日おめでとう」
にこ「え……」
先生「もう、忙しくって忘れてたの? 今日はあなたの誕生日でしょ。ほら、ファンの方からもこんなにいっぱいお祝いが届いているわ」
にこ「そう……ですか」
台車の中に山積みになったプレゼントと手紙。しかし、それを見てもにこの心が動くことはなかった。
にこ「全部私の部屋に送っておいてください」
先生「……いいの?」
にこ「……いつものことですから」
何故だか今すぐその場を離れたくなって、それだけ言い残すと、にこはレッスン室を後にした。
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