12:名無しNIPPER[saga]
2016/07/22(金) 22:34:52.09 ID:fILZBOzpo
樹里は、すっかり拗ねたように部屋へ逃げてしまった。
散らかした箱を納戸の中にしまい戻し、埃を集めてゴミ箱に入れた。
手を払っていると、ポケットが小さく揺れる。
「ありゃ。アラーム切り忘れてら」
アラームを止め、そのままポケットへ戻そうとした手が不意に止まった。
どこからか、聞き覚えのある声がした気がする。
「……あぁ、そうか」
聞き覚えがあるも何も、それは自分の声だった。
十年以上も前の俺が、俺に向かって叫んでいた。
――バトルしようぜ。
「……へっ。ガキなんかに負けるかよ」
アプリストアを開くと、探す必要なんて無かった。
トップページに表示されたそれをダウンロードし、ユーザー登録へ進む。
……ありゃ?
「おいおい……」
サーバーがダウンしているらしい。
きっと裏では必死こいてる、辛い大人がそりゃもうたくさん居るんだろう。
18Res/9.90 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。