18:名無しNIPPER
2016/07/23(土) 22:44:33.03 ID:G7thJZfF0
車内では春香と千早が様子を伺っていたが、美希は膝をかかえたまま、未だに動かない。
「学園都市のオーバーテクノロジー……本当に実在したのね」
千早が窓から外を覗きこむようにしながら、感心したような声をあげた。
「そんなことより、プロデューサーさんを助けないと!よーし、こうなったら落っこってる拳銃で!」
血に染まった拳銃を拾い上げようとする春香を、千早が制止する。
「やめておきなさい、拳銃でどうにかできる相手じゃないわ。春香も見たでしょう、あのCGみたいな翼がプロデューサーの弾を弾くのを」
「プロデューサーの玉……」
「春香」
「なんでもないです。じゃあどうするの?」
「そうね……」
千早は春香に美希の方を軽く目配せすると、手を口にあて耳打ちをした。
「こう言ってはなんだけれど、あの兵士達の目的は美希、つまり美希がこっちにいる限り下手に手は出してこないわ」
「ふんふん」
「つまり、美希が私達の近くにいる状態で攻撃できればいいのよ」
「ふんふんふん、なるほど……って、どうやって?」
話しながら千早はゆっくりと姿勢を低くして運転席へ歩みを進めていき、春香もその後ろを追う。
「美希のいる座席から銃を撃ってもよいのだけど、当然あの翼に防がれるでしょうね」
「さっき言ってたもんね」
運転席に到着すると、千早は運転席に座り、春香は助手席についた。
「このままアクセルを踏んで前の兵士に突っ込むっていうのもできるけど」
「美希が遠いし撃たれて終わりだよね」
「そう、だからね」
千早がギアを『R』に切り替える
「え、まさか……千早ちゃん、後ろに美希乗ってるよ」
「だからじゃない。死にはしないわ」
千早がアクセルを踏み込むと車は急バックで後方の兵士に突っ込む。
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