98:名無しNIPPER
2016/07/25(月) 17:18:34.54 ID:KOz9dFLMO
「とにかく、あの車はコーサ・ノストラの車じゃないわ。あいつらはもっと格好のつけた車に乗りたがる」
「じゃーれんぽーのってこと?」
「それもないわね。だけど、見当はついてるわ」
「うー、他のまふぃあさんですか?」
「やよいは賢いわね。ホテル・モスクワ。あれは奴等の使う車よ」
伊織が言い終わるのに合わせたかのように、倉庫のシャッターが上がった。
錆び付いているからか、軋む音が彼女達の耳まで届いた。
出てきたのは軍用コートを羽織ったブロンドの女性。
伊織達からははっきりとは見えないが、顔に火傷の痕があるようだ。
「フライフェイス‥‥‥バラライカね」
「ちょ!いおりん、それって!」
「ええ、ホテル・モスクワ、ロアナプラ及びバンコク支部を統帥してる大幹部よ」
「それってかなりまずいんじゃ‥‥‥」
「その逆、チャンスよ。ホテル・モスクワの精鋭部隊ヴィソトニキはバラライカに忠誠を誓っている元ソ連軍人達。あいつをやればヴィソトニキは崩れるわ。一気に決めるわよ」
「えー!あのおばちゃん怖いよぉ〜」
「いいからやる!全員散開しなさい!いい?私が奴等を目眩ましするわ。そしたら真美は右側の廃墟からバラライカを狙撃。亜美は左側から飛び降りて、万が一真美が外した場合のために思いっきりハンマーを叩きつけてやりなさい。やよいは、その間隠れてて。亜美と真美には手加減してもらうけど、万が一に備えて治療をお願いするわ。あんな奴らどうなろうといいけど、聞きたいことが沢山あるの」
伊織の指示に小さく頷く三人。
亜美と真美は不安そうにしながらも、それぞれ左右の廃墟に飛び乗った。
やよいは後退し、伊織が隠れている廃車よりさらに後ろのゴミ箱の影に隠れた。
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