過去ログ - モバP「お前を芸術品にしてやるよ」頼子「……」
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15: ◆3UO.XRpYJ2[saga]
2016/07/25(月) 00:40:06.33 ID:ilyuscAp0

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「わぁ、綺麗ですね……月」

「そう、だな。綺麗だ」

店を出ると、木々の隙間から月のかすかな光が僕たちを照らしてくれた。

僕らが店を出るころには僕のコーヒーは冷たくなっていたし、それまでには彼女の指摘の賜物か、僕は彼女に砕けた口調で話せるようになっていた。とはいっても、まだぎこちなさは残るが。

月を見つめる、彼女を見た。

空に浮かぶ月を見て、彼女はいったい何を考えているのだろうか。

月に照らされる彼女は、幻想的で、どこか憂いがあるような気がして、そして……とても綺麗だった。

それはまるで、一枚の絵画みたいだった。

だからかもしれない。

「頼子」

思わず声をかけた。

月に向けられていた彼女の瞳、その魅力的な双眸がこちらを向いた。

彼女に向かって右手を伸ばした。今日の、俺と彼女にとってきっと大切な日になるはずの最後に、かっこいい台詞の一つや二つ言ってやろうとして―――――



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